「アルトコイン」ではなく、資産クラスとして捉える時が来た
暗号資産の構成要素を概観
「アルトコイン」という名称は、ビットコイン以外の暗号資産は株式市場などの他の資産クラスの構成銘柄に比べて、規模や業界に特化した目的が不足しているとの印象を与えるだろう。以下の図は、S&P500の同規模の構成銘柄と、ビットコインを除く主要な暗号資産の時価総額を比較したもの。これらの資産クラスには、構成銘柄の規模だけでなく、セクターの分散という観点でも類似性があることがわかる。 上記の著名企業の株式は、規模においてトップ25の暗号資産と類似しているだけでなく(例:ソラナの時価総額はUPSとほぼ同じ)、両方の資産クラスは、各市場においてさまざまな業界にまたがっている。上記の暗号資産の数は、株式銘柄の数と比較すると少ないが、これらの暗号資産は、時間の経過とともにその規模と範囲を拡大する可能性が高い。
暗号資産の長期的な多様化
暗号資産投資に「ビットコイン vs アルトコイン」という二元的なアプローチを取ることは、暗号資産投資および全体的な資産アロケーションにおけるポートフォリオ構築のメリットを逃す可能性がある。すべての暗号資産セクターおよびユースケースに、慎重に構築され、分散化した意図的なエクスポージャーを持つことは、資産の集中リスクを軽減し、ポートフォリオが資産クラスの価値提案全体にエクスポージャーを持つことを保証し、より幅広い資産アロケーションの中でより多くのリターン源を持つことにつながる。 暗号資産は変化が早く、革新的であることを考えると、資産クラスの広がりに適応できる暗号資産アロケーションを構築することがきわめて重要だ。投資ポートフォリオ内の資産クラスとして、より広範な暗号資産エコノミーを受け入れることは、長期的な戦略を通じて暗号資産に資産アロケーションすることを意味する。
進化する資産クラスについての結論
ビットコインと「その他すべて」に焦点を当てることは、多くの暗号資産がすでに意味深く、急速に成長している事実を覆い隠す可能性があり、投資家がその資産クラスへの包括的な投資に関連する長期的なポートフォリオの利益を逃す原因となりかねない。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:Shutterstock|原文:Out With the “Altcoin,” in With the Asset Class
CoinDesk Japan 編集部