「オレは走り終わった後、死ぬ気だから」青学大“遅れてきた大エース”鶴川正也の執念…箱根駅伝は「5区でも6区でも良い」原晋監督も「今日はダブルA評価」
「5区でも6区でも良いです。僕、山も強いので」
「もう走るなら区間はどこでも良いです。どこでも走ります」 一拍おいて、こう続ける。 「5区でも6区でも良いです。僕、山も強いので。山の弾丸なので」 箱根の特殊区間である山を、スピードランナーのエースが担う。どこまで本気なのかと問うと、さらに驚くような答えが返ってきた。 「監督にも伝えてます。(候補が)ケガしたら、僕が5区を行くので安心してくださいって。夏合宿の坂TT(坂道のタイムトライアル)でも朝日の次でしたし、それも秒差なので。若林(宏樹・4年、前回の箱根で5区区間2位)とは1勝1敗。調子が良かったら朝日にも勝てるかなって。その自信はあります。自信だけですけど」 鶴川のこんなにも明るい表情を見るのは久しぶりだ。それほど今季は調子が良いのだろう。彼の言葉通り、もっともタイム差がつきやすい5区に満を持してエースの一人が挑むことになれば、他校にとって脅威であるに違いない。 鶴川の目標である、「三大駅伝すべてで区間賞」まではあと一つ。 大学駅伝ラストランはきっと、端整な顔が苦悶にゆがむほど激しいものになるだろう。 自分のためではなく、チームのために。山の神候補の筆頭でもある吉田響との再びの死闘が、もしかすると2カ月後の箱根で見られるのかもしれない。
(「箱根駅伝PRESS」小堀隆司 = 文)
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