ドイツ代表の選手は白人のほうがいい? 調査にナーゲルスマンも非難「目を覚ます必要がある」
移民も多いドイツ
今夏に行われるEURO2024で、ドイツはホスト国として各国代表を迎える立場となる。ドイツ代表は大会前に親善試合としてウクライナ代表、ギリシャ代表と戦うことになっている。 いよいよ大会も間近に迫ってきたが、記者会見でユリアン・ナーゲルスマン監督は、国内で行われた調査が差別的だとして非難の声をあげた。英『Mirror』などが伝えている。 問題の調査はドイツ国営放送局ARDが行ったもので、無作為に選ばれた1.304人を対象に「ドイツ代表チームに白人が増えることを望むか」という内容。そのうち21%が「はい」と答えたという。代表にも選抜されているMFジョシュア・キミッヒはこの調査を「完全に差別的」だとして「公共の放送局がこのような質問をするのは狂気の沙汰だ」と主張した。ナーゲルスマンはこれに同意する形で語った。 「少し考えてみたが、我々はもう少し目を覚ます必要があると感じる。ヨーロッパには戦争、経済要因、環境災害のために逃げざるをえなかった人々、ただ受け入れられることを望んでいるだけの人々がいる」 「我々は国民全員のために欧州選手権を戦っている。トップレベルのサッカーができる選手は誰であれ代表選手として招かれて、国のために全力を尽くす。それが我々がやっていることだ。そして、二度とこのような調査について読まなくて済むことを願っている」 当然、ドイツ代表には白人以外の選手も選ばれている。サッカーの試合では人種差別を撤廃するスローガンを掲げることが多いが、白人以外を代表選手として認めたくないという潜在的な意識は、まだまだ根強いのかもしれない。
構成/ザ・ワールド編集部