女性「年金月額10万円未満」が約9割。働き方が変わればどれだけ年金額が変わるのか
適用事業所に勤め、月額8万8000円以上、週の労働時間が20時間以上で2カ月超の雇用の見込みのある方(学生を除く)が社会保険適用となる、いわゆる「106万円の壁」。 ◆【写真全4枚】厚生年金の「年金一覧表」女性の2024年度65歳と30歳の年金額のシミュレーションもグラフで確認 「106万円の壁」では10月に社会保険の適用が拡大となりましたが、さらなる拡大に向けての議論もあがっています。 厚生年金へ加入すれば将来もらえる年金額は増えますが、保険料を支払う必要があるため、今の生活で手取りが減ると厳しいという方も少なくないでしょう。 一方で、人生100年時代においては将来もらえる公的年金額について現役時代のうちから確認し、対策をとっておくことも重要です。 公的年金は2階建てとなっており、特に女性はその働き方から男性に比べて年金額が少ない傾向にあります。 今回は女性の公的年金に視点を当ててみていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
公的年金の仕組み
まずは年金制度を確認します。 日本の年金は「国民年金(基礎年金)と厚生年金」の2階建てです。 ●1階部分:国民年金 ・日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則加入 ・保険料は全員一律 ・40年間欠かさず納めることで満額が受け取れる ●2階部分:厚生年金 ・会社員や公務員などが、国民年金に上乗せで加入 ・収入に応じて保険料が変わる(上限あり) ・加入期間や保険料により将来の受給額に個人差がある 国民年金は自営業や専業主婦、パートの方などが加入します。 厚生年金は主に会社員や公務員、また2016年10月からパートの方も特定事業所に勤めて一定要件を満たした方は加入できるようになりました。 パートの方の社会保険の適用は拡大されており、2024年10月には厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業等で働く方で、一定要件を満たせば加入できるようになりました。