老後は年金「月額15万円」ぐらいは普通にもらえますよね?周りの平均受給額ってどれぐらいですか?
最近、物価高などの影響で年金生活をおくる高齢者の生活が厳しいという話をよく耳にします。子育てや住宅ローンの返済も終わった高齢者であれば、毎月必要な生活費はそこまで多くなく、年金でなんとかやり繰りできないものか? と考える方も少なくないかもしれませんね。 【一覧表】厚生年金「月1万円未満~30万円以上」まで1万円刻みで公開。みんなは年金をいくら受け取ってる?(出所:厚労省など) しかし、総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2023年」によると、65歳以上の単身無職世帯の月平均支出額は14万5430円で、毎月約15万円の生活費を要している結果となっています。 次の年金支給日は4月15日(月)となっており、月に15万円以上の年金を受け取れる高齢者はどのくらいいるのでしょう。今回は、「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、いまのシニアの年金事情について詳しく見ていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【厚生年金と国民年金】公的年金制度は2階建て
日本の公的年金は、上記のように国民年金と厚生年金の2階建てになっています。 ●国民年金(1階部分) ・原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある ・保険料は一律 ・納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる ●厚生年金(2階部分) ・公務員やサラリーマンなどが加入する ・収入に応じた保険料を支払う(上限あり) ・加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる 個人によって加入する年金や納付期間が異なるため、将来の年金受給額には個人差があります。 特に厚生年金は年収に応じた保険料を支払うため、受給時にも個人差が大きく開く部分です。
厚生年金「月額15万円以上」受給する人の割合、実は半分以下の結果に
では、厚生年金の平均月額はいくらでしょうか。厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に見ていきましょう。 ●厚生年金の平均年金月額 ・〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 ※国民年金部分を含む 全体は14万3973円でしたが、男女で月約6万円の差が出ました。 次に、厚生年金をひとりで「月額15万円以上」受給する人は何パーセントいるのかみていきましょう。 ●【厚生年金】受給額ごとの人数(1万円刻み) ・1万円未満:6万1358人 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人 ・16万円以上~17万円未満:104万730人 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人 ・18万円以上~19万円未満:101万554人 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人 ・29万円以上~30万円未満:7351人 ・30万円以上~:1万2490人 ※国民年金部分を含む 厚生年金を「ひとりで月15万円以上」受給しているのは46.1%でした。