ニュル24時間の結果に対するローヴェの控訴が棄却。史上最短に終わったレースのウイナーが確定
5月30日から6月2日にかけて、ドイツのニュルブルクリンクで開催された第52回ADAC・ラベノール24時間・ニュルブルクリンク(ニュルブルクリンク24時間レース)の結果について、ローヴェ・レーシングが行った控訴がDMSBドイツ・モータースポーツ連盟によって棄却された。これによりシェーラー・スポーツPHXによる同レースの優勝が確定した。 【写真】総合優勝が確定したシェーラー・スポーツPHXの16号車アウディR8 LMS GT3エボII ハンス・ペーター・ナウンドルフが率いるローヴェチームは、降雨と霧の影響で史上もっとも少ない周回数で幕を閉じることになったIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ第2戦の決勝直後の抗議が却下された後、これに対して控訴していた。 ナウンドルフは当時、抗議とその後の異議申し立てが、レースコントロールによるレース終了の管理方法に関して行われたことを明らかにし、ルールが状況に対し適切に適用されていなかったと自身の主張を展開した。 彼は、霧による14時間以上の赤旗中断後にセーフティカー先導のラップが5周行われ、その後レースの予定終了時刻55分前にチェッカーフラッグが提示されたとき、(規則上)レースは“中断”されたのであり“終了”していなかったと主張したのだ。 ナウンドルフはさらに、スチュワード(審査委員)が「チェッカーフラッグが早期に掲示された場合、その時点が順位決定の決定要因となる」とするDMSBサーキット規則第22条を使用したことにも同意しなかった。彼は、この条項は今回の状況には当てはまらず、チェッカーフラッグの提示が早すぎた場合にのみ有効だと主張したが、その主張は水曜日にDMSBの控訴裁判所によって棄却されることとなった。 控訴裁判所のライナー・ヴィッケ所長は判決の中で、「レースはチェッカーフラッグによって正しく停止されたと判断した」としてローヴェ側の主張を退けた。 「原則として、レースディレクターは参加者や観客、その他の関係者に損害を与えることを避けなければならない。したがって、このような形でレースを終了させることは、審査委員の権限の範囲内であった」 「さらに、タイミングを検証した結果、50周の時点でチェッカーフラッグではなくレッドフラッグが使用されていたとしても、レースの勝者は変わらなかった」としている。 この結果、暫定優勝というかたちになっていた、フランク・スティップラー/クリストファー・ミース/リカルド・フェラー/デニス・マーシャル組16号車アウディR8 LMS GT3エボII(シェーラー・スポーツPHX)が、第52回ニュルブルクリンク24時間レースの優勝者であることが確定した。 [オートスポーツweb 2024年07月11日]