よくTVCMで「共済」を見るのですが保険料が安そうです。民間保険との違いはどこにあり、誰でも入れるのですか?
テレビで、共済のCMを見たことがある人も多いでしょう。保険料が安くお得という話もあり、利用を検討している人もいます。しかし、民間の保険とどのような違いがあるか知らない人も多いでしょう。 そこで本記事では、共済の特徴や種類を紹介するとともに、民間保険との違いを解説します。どのような保険に入ろうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも共済とは
共済という言葉の意味は、困っている人がいたらお互いにお金を出し合って助け合う精神を表します。そのため、共済保険では加入者のなかで困っている人がいたら、組合員同士で出し合ったお金である共済金によって保障する仕組みとなっています。 ■共済保険の特徴 共済保険では、万が一のときの高額な医療費や死亡時のリスクに対して保障が得られます。共済保険に加入できるのは、原則組合員とその家族のみです。 また年齢や性別による掛け金の差が少なく、掛け金が比較的安い特徴があります。決算期に剰余金があると、割戻金として受け取れるお得な制度もあります。 ■生命保険との違い 生命保険は、保険料として一定の金額を支払うことで、自分や家族の生命や健康にかかわる問題でもしものことがあったときに必要な資金を受け取れるサービスです。生命保険は、保険会社が提供している金融商品を指します。 生命保険は営利目的の商品ですが、共済は非営利目的の保険です。そのため、民間の生命保険よりも共済の掛け金のほうが割安である傾向があります。掛け金を抑えたい方や最低限の保障だけを備えたい方などには、共済への加入がおすすめです。 また共済は加入条件が民間の保険よりも厳しくないため、持病や入院歴がある人は共済への加入を検討するとよいでしょう。
共済の種類
共済と一口にいっても、その種類はさまざまです。そこで、代表的な共済を4つ紹介します。 ■こくみん共済 こくみん共済の正式名称は、全国労働者共済生活協同組合連合会です。各都道府県にある共済生協や労働組合・事業所の協力団体、地域の地区共済会などによって構成されています。 こくみん共済の申し込みは、各都道府県に設置されている共済生協で行えます。生保商品や損保商品など、幅広い種類のサービスを提供している点が特徴です。 ■都道府県民共済 都道府県民共済とは、厚生労働省から認可を受けている全国生協連と都道府県から認可を受けている各生活協同組合が運営している保険事業です。 利用対象者は、その県に住んでいる人や、その県に職場があって勤務している人などです。例えば、神奈川県に住んでいる人は神奈川県民共済、東京都のオフィスで勤務している人は東京都民共済に加入できます。 ■コープ共済 コープ共済とは、日本コープ共済生活協同組合連合会が管理や運営を行っている共済です。申し込みは、コープ共済を取り扱う生協を通じて、郵送やインターネット、店舗などで行えます。 医療共済やマイカー共済、火災共済などを取り扱っています。また女性や子どもの保障が充実した商品が多くある点が特徴です。 ■JA共済 JA共済は、農業協同組合と全国共済農業協同組合連合会が共同で管理や運営を行っている共済です。JA共済へ加入するためには、正組合員(農家組合員)か准組合員(農家組合員以外)になる必要があります。申し込み可能年齢は、満75歳までと共済のなかでも最長です。 終身共済や養老生命共済、子ども共済などの生保商品や自動車共済、建物更生共済などさまざまな商品を取り扱っています。