「私はベトナム人ガールズバー先駆者」…店員不法就労の29歳女性経営者「かわいい」と評判の素顔写真
「飲んでいきませんか~」 「こんばんは~。寄っていってください」 東京・湯島(文京区)の歓楽街を歩くと、ベトナムの伝統的衣装アオザイを着た女性に片言の日本語で声をかけられる。彼女たちがスタッフとして働くスナックや風俗店が近年急増。店の前に立ち男性客を誘っているのだ。 【よく見ると】店員を不法就労…29歳・女性経営者「かわいい!」と評判の妖艶な素顔写真 湯島の『白梅商店会』会長・中村充氏が語る。 「もともと湯島は、芸者衆が大勢いた雰囲気のある花街だったんです。しかし徐々に料亭の需要が減り所有者が土地を売却。跡地に雑居ビルが建ち始め、外国人女性が働くスナックなどが入居する飲み屋街になりました。韓国、中国、ロシア、フィリピンと多くの国の女性が集まり始め、最近多いのはベトナム人ですね。 ベトナム人の間ではトラブルも多いですよ。客のとり合いなのでしょう。店長同士がケンカになったり……。彼らは商店会に加盟していないので実態がよくわかりません。トラブルを減らすために警察や自治体と協力して、月に2~3回ほど環境改善のためのパトロールを実施しています」 ◆5年間で売り上げ4億4000万円 ベトナム人のトラブルが警察沙汰になった。警視庁保安課は11月11日までに、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いでベトナム国籍の飲食店経営者ズオン・ティ・ミン・ホン容疑者(29)を逮捕した。スタッフら同国籍の女性16人も不法残留や資格外活動をしたとして身柄を拘束されている。 「ズオン容疑者が経営していたのが『Queen』というガールズバーです。4~5年ほど前に湯島でオープン。当時はまだ珍しかったベトナム人女性が接客する店として人気を集め、現在では六本木や神田など店舗数は5軒になります。 逮捕容疑でズオン容疑者は、’24年7月から10月にかけ風俗営業店で働くことのできないベトナム人女性らを店員として不法就労させていたそうです。店には50人ほどが在籍しており、売り上げは’19年3月から’24年9月の5年間で約4億4000万円にのぼるとか。ズオン容疑者は警察の調べに対し『私はベトナム人ガールズバー先駆者』などと、自身の経営手腕を自慢するような供述をしています」(全国紙社会部記者) しかし『Queen』 がガールズバーというのは、名ばかりだったようだ。 「カウンター越しではなく、男性客の隣に座り酒を勧めていたそうです。ガールズバーではなく、実態はキャバクラのような風俗店ですよ。女性スタッフが自分たちが飲む酒を要求したり、指名料を求めることもあったとか。素朴なタイプの女性が多いため、中高年男性で連日店は盛り上がっていたと聞きます」(同前) ◆ベトナム人女性の店が増えた2つの理由 逮捕されたズオン容疑者は、店で『ズンちゃん』と呼ばれ「かわいい」と評判の女性だった。本誌カメラマンは逮捕直後のズオン容疑者を撮影。警察署に入る前に長い髪をかき上げた後、うつむいて素顔を隠すようなそぶりを見せていた。 なぜベトナム人女性がガールズバーや風俗店で働くケースが増えているのだろう。風俗業界に詳しいライターが話す。 「近年、日本で働くベトナム人女性は急増しています。彼女たちがバーや風俗店で働く理由は主に2つある。一つは彼女たちがつける仕事の賃金の安さです。車の部品工場などで働いても、それほど多くの給料は望めません。風俗店で働けば、指名料や客が注文した酒代の一部をもらえるなど多額のカネを得られますからね。 二つ目がコミュニティです。ベトナムから来た彼女たちの多くが、文化も言葉も違う日本で寂しい思いをしている。ベトナム人女性ばかりの職場なら、安心して働けるでしょう。ズオン容疑者は10年ほど前に留学で来日し、経営学を学んだそうです。ベトナム人女性の窮状に目をつけ、近くに住み地区の事情をよく知る湯島に彼女たちのガールズバーをオープンさせたのだと思います」 現在、在日ベトナム人の数は中国人に次いで多い56万人ほどだ。日本人との交流が深まる一方で、トラブルも増加している。
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