松川浦産のアオサ 来年、米国に初めて輸出 冷凍と乾燥のアオサを日系スーパーに販売 福島県相馬市
福島県相馬市の松川浦産のアオサが来年、米国に初めて輸出される。市内で海産物の加工販売を手がけるマルリフーズが冷凍と乾燥のアオサを日系スーパーに販売する。 同社は昨年10月に冷凍アオサを欧州連合(EU)向けに、今年8月にアオサを使った調味料をフランスに輸出した。冷凍アオサは既に現地で売り切れ、追加注文を受けているなど、海外で受け入れが進んでいる。 米国への輸出に向け、オンラインや対面の商談会に臨み、販路を開拓した。米国を拠点に、メキシコやカナダへの拡大も視野に入れている。豊かな香りと美しい緑色に加え、豊富な食物繊維と低カロリーといった特長を前面に押し出し、健康志向の消費者らをターゲットにしたい考え。 米国では来年2月後半から3月前半に販売が始まる見込み。取引先の日系スーパーは米国内で約10店舗を展開し、日本産の食品、日用品などを取り扱っている。アオサは乾燥が15グラム入りの120袋、冷凍が100グラム入りの670パックを販売する。
今季の松川浦のアオサは生育が遅れ、出荷が本格化していない。同社の阿部純也営業部長は「販売量は少なくても、継続して取引して実績を残すのが重要だ。今後は加工品の輸出につなげていきたい」と展望を語った。