キッズ向けタブレット市場、日本でも本格化の兆し
子どもたちのおもちゃは、デジタル化によって目覚ましい進化を遂げてきましたが、近年また新しい動きが見え始めています。それが子ども用に開発された「キッズ向けタブレット」です。4月26日にトイザらスから「MEEP!」が発売され、7月中旬にはメガハウスからも「tap me」が登場予定となっています。すでに「MEEP!」は2012年9月に米国で発売されており、わずか3ヶ月程度で25万台以上の販売数を記録。クリスマス商戦には品切れが続出するほどの人気を誇っている製品です。
子どもの遊び、アナログからデジタルへ
キッズ向けタブレットが持つ特徴に触れる前に、少し子どもたちの遊びやおもちゃの変遷について見ていきましょう。子どもたちの遊びは、時代の流れとともに大きく変化してきました。古くはコマやメンコ、ボードゲームなどアナログのおもちゃ・遊びが主流でしたが、その風潮は1980年代頃から一変。中でも、1983年に登場したファミリーコンピュータはデジタルゲームの一大ムーブメントを築き上げました。その後も次世代機が続々と登場し、家庭用ゲーム機は大人も含む遊びのツールとして定着。また、1989年発売のゲームボーイでブレイクした携帯型ゲーム機も、場所を選ばずプレイできる利便性や通信機能の進化などにより着実に人気を伸ばしてきました。 さらに最近では、携帯電話/スマートフォン/タブレットなどから手軽に楽しめるソーシャルゲームや各種ゲームアプリもシェアを拡大。こちらはゲーム専用端末を持ち歩かなくても遊べる手軽さに加え、携帯電話/スマートフォンでは3G/LTEやWi-Fiなど端末自体が持つ通信機能を活かしたプレイも魅力といえます。このように、遊びはアナログからデジタルへと進化し、さらに手軽さを備えたものも多くなっています。 こうした中で登場したキッズ向けタブレットは、どのような特徴を備えた製品なのでしょうか。キッズ向けタブレットとは、その名の通り子どもが使うのに適した機能を持つタブレットのことです。たとえば一番大きな特徴としては、親による制限機能「ペアレンタルコントロール」が挙げられます。アプリのダウンロード・インストールをはじめ、メールやSNSの使用、Webサイトへのアクセス、プレイ時間などまで管理できるのは、親としても安心です。また、ゲーム専用機と違ってさまざまな教育系のアプリやコンテンツが利用できるのも、“楽しみながら学ぶ”という点では最適といえるでしょう。