キッズ向けタブレット市場、日本でも本格化の兆し
なじみやすいタッチ操作
一方で子どもたちにとっても、タブレットは非常に魅力的な機器です。特に幼少期は、タッチ操作で画面が変わるという仕組み自体が楽しく感じますし、普段から親がスマートフォンやタブレットを使っている姿を見ていれば、自分も真似したくなるものです。実際、自分のスマートフォンやタブレットで遊ばせた経験がある親は多くなっており、「仕事で使っていたタブレットを子どもに取られて自分用にもう1台購入した」という話も聞きます。中には子どもがタッチ操作に慣れすぎて、リビングにある液晶テレビの画面を触りながら「なんで絵が大きくならないの?」と聞いてきたエピソードもあるほど、子どもたちにとってタッチ操作は馴染みやすいものなのです。 確かに従来も携帯電話を模したおもちゃは製品化されていましたが、それらはあくまで“携帯電話っぽいおもちゃ”のため、ある程度時間が経つと子どもたちは飽きてしまいます。その点、キッズ向けタブレットは安心・安全に使える制限機能を搭載した“本物のタブレット”なので、制限しだいで多彩なアプリやコンテンツが使え、次々とわいてくる子どもたちの興味や好奇心にも対応できるわけです。 また、通常のタブレットが“薄く・軽く”を目指しているのに対して、キッズ向けタブレットは子どもたちが紛失しづらいサイズを採用しているのもポイントです。たとえばトイザらスの「MEEP!」は219(幅)×140(高さ)×28(奥行き)ミリ、メガハウスからの「tap me」は189(幅)×118(高さ)×11.5(奥行き)ミリと比較的大きめ。いずれもディスプレイは見やすい7インチ液晶で、本体には落下などのダメージを吸収するシリコンバンパーも備えています。こうした配慮も、キッズ向けならではの製品といえるでしょう。 スマートフォンやタブレットが一般化してきた昨今、使わなくなった旧端末を子どもに使わせるケースも増えてきました。しかし、より安心・安全に使えるという点で、今後はキッズ向けタブレットの需要が高まってきそうです。