2024年版 世界最高峰のハイパーカー 「速さ」の限界に挑む “夢” の超高性能車 10選
6. ロータス・エヴァイヤ
長所:他の電動ハイパーカーより軽量。驚異的なパフォーマンス。 短所:まだ試作段階。航続距離が短い。 高性能車がこれからどこへ向かおうとしているのか。今回3台のEVを取り上げたように、その羅針盤はもう定まっているのかもしれない。 筆者はうるさくて、速くて、どこまでも回せるドラマチックな内燃機関マシンが大好きだが、強烈かつ緻密にコントロールされたトルクを瞬時に発生させるEVの魅力も否定できない。ロータス・エヴァイヤでは、その美点がはっきりと描かれている。 量産車の実力は、まだ定かではない。今のところ、AUTOCARの英国記者がロータスの社内テストコースでプロトタイプに試乗しただけだ。それでも、十分に期待させるものだった。 電気であろうとなかろうと、エヴァイヤの性能値に疑いの余地はない。70kWhのバッテリーと4基の電気モーターを搭載し、車重は約1700kgと重いが、ピーク時の合計出力は約2000psに達し、ピレリPゼロ・トロフェオRタイヤを履き、0-300km/h加速わずか9秒と謳われている(ブガッティ・シロンより4秒以上速い)。 プロトタイプの試乗では、低速からの発進加速はあまり印象的ではなかったものの、160km/hを超えたあたりでは容赦ない力強さでぐんぐんスピードを上げていき、四輪駆動でありながらロータスらしいハンドリングが感じられた。 量産車ではさらに完成度が高まっていることを期待したい。
7. フェラーリSF90 XXストラダーレ
長所:とんでもなく速い。ダウンフォースによるブレーキング時の圧倒的な安定性。 短所:他の「XX」モデルほど希少な存在ではない。公道走行可能なXXは、本当にXXなのか? フェラーリの「XX」のバッジは、特別なシリーズモデル、つまりトップ・オブ・トップのモデルにのみ与えられる。その数は非常に限られ、フェラーリがこれまで生産したのは合計で100台にも満たないと言われている。それも、最も優遇された顧客向けだったという。 フェラーリのハイブリッド・ハイパーカーであるSF90は、このXXバッジを取得した最新モデルであるが、今回は少し趣が異なる。 史上初の公道走行可能なXXモデルであり、フェラーリは1400台を生産する予定だ。既存車両のおよそ15倍にあたる台数である。 では、標準車と比べて何が変わったのか? SF90 XXはまず、ハンドリングを強化するエアロダイナミクス強化が施されている。 パワートレインもアップグレードされている。4.0L V8ツインターボエンジンに3基の電気モーターが組み合わされ、合計出力は30psアップの1030psとなる。 歴史的に知られているXXモデルとは少し違うかもしれないが、SF90 XXは優れた快適性、目を見張るようなパフォーマンス、そしてよりアグレッシブなルックスを備えた素晴らしいロードカーである。