【高校ラグビー】ライバル対決を制した報徳学園(兵庫)、天理(奈良) 2冠を狙う桐蔭学園(神奈川)は盤石の戦いぶり 花園目指し地区大会決勝で強豪同士が激突!
【奈良県】29年連続で同じ顔合わせ 相手のモールを封じ込めた天理
19日(日)には、29年連続の対戦となった御所実業と天理による奈良県大会の決勝戦が行われました。毎年、高校ラグビーファンを熱くする白と黒の対決。今年も両チームの緊張感が見ている側にも伝わってくる緊迫した展開となります。先制したのは、純白のジャージの天理。前半7分、この試合初めて御所実業陣内深くに侵入すると、ラインアウトからモールをうまく押し込んで、最後は持ち出したキャプテンの内田涼選手がトライ。御所のお株を奪うモールからの攻撃で、5点をリードします。先制点でペースをつかんだ天理、その後はスクラムでプレッシャーをかけて、得点に結びつけていきます。スクラムを押し込んでペナルティーを得ると、14分に山崎祥永選手がPGに成功。22分にも同じ形から、今度は40m以上のPGを決めて11対0とリードを広げます。一方、慎重に試合を進めすぎてなかなかペースがつかめなかった黒のジャージに身を包んだ御所実業。ここから思い切った攻撃で試合の流れを引き戻します。BK陣の果敢な仕掛けから天理陣内に攻め込むと、25分すぎからはトライを狙って何度も天理のゴールラインに迫ります。しかし、ここで天理がすさまじい気迫のこもったタックルを連発。前半終了間際にはインゴールにまでボールを持ち込まれますが、執念でグラウンディングを防ぎます。前半は11対0、天理のリードで折り返しました。
それでも差は11点。我慢強く攻め続ける御所実業。後半も、10分すぎからはワンチャンスで逆転できる点差まで詰め寄るトライを狙って、天理陣内深くに攻め込みます。そして、絶対的な自信を持つモールからの攻撃でトライをとりにいきます。春の新人大会では天理を粉砕したモール。しかし、内田主将が「この1年、天理大学の方にも協力していただいて、コーチとも相談した上、自分たちで話し合いながらモール対策を磨いてきた」と話した天理。鍛え上げてきたフィジカルと、自分たちで考え積み上げてきたモールディフェンスで、御所実業に得意の形をつくらせません。FW陣だけでなくBK陣も加わって押し込もうとした御所実業のモールを防ぎ切ります。最後まで全員が集中力を切らさず、ライバル校の最大の武器であるモールを封じ込めた天理。後半の御所実業の反撃も無得点に抑えて、11対0で勝利。伝統校の底力を見せて、2年連続65回目の全国大会出場を決めました。
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