どこまで徹底する? 実践者に聞いた「グルテンフリー」私の場合
グルテンフリーを試してみたいと思っても、生活の中に麦類はあふれている。さてどこから手をつけ、どう続けるべきか。既に取り入れている2人の先輩の話を聞いてみよう。
2年半で体調激変。ゆるいルールで継続中
◎教えてくれたひと 神津文人さん(こうづ・ふみひと)/エディター、ライター。雑誌編集者を経てフリーのエディター&ライターに。ヘルス&フィットネス、スポーツの領域で雑誌、書籍の仕事を手掛ける。原因不明の体調不良に悩んでいた奥様とグルテンフリー生活を継続し、体調は絶好調。 * 本誌でもお馴染み、ライターの神津文人さんがグルテンフリー生活を始めたのは2年半前。 「当時、アメリカで仕事をしているトレーナーさんから、向こうのアスリートはグルテンフリーのように自分のカラダに合わないものをやめるのが主流、という話を聞いたんです。ちょうど寒暖差アレルギーみたいな症状があったので、ものは試しにやってみようかと」 原稿を書きながら食べていた菓子パンや手早く食べられるランチのパスタをカット。すると寒暖差で生じていた蕁麻疹が出なくなり、さらに中学生からお付き合いがあった花粉症の症状も改善された。 「アレルギーや花粉症の薬から解放されて、本格的にグルテンフリー生活を始めました。朝食は取り寄せの米粉パン、春巻きや焼きそばが食べたいときはエスニック。でも100%カットじゃなく、パスタは食べないけど蕎麦は食べるとか、揚げ物の衣はよしとするとかゆるいルールで続けています」
まずは気軽に週末グルテンフリーから
◎教えてくれたひと 中村由美子さん(なかむら・ゆみこ)/日本グルテンフリーアドバイザー協会代表理事。電話会社社員、料理研究家などを経て現職に。著作に『「週末グルテンフリー」ですっきり快便、ぐっすり快眠!』(学研プラス)がある。週に一度、自作のベーグルやスイーツをシェアキッチンにて販売中。 * グルテンフリーアドバイザーという資格認定講座の発起人、中村由美子さんが実践しているのは「プチ・グルテンフリー生活」。 「誘われればハンバーガーやうどん、ピザも食べますが、自宅には小麦を置いていません。週末だけのグルテンフリーもありで、土日に小麦を抜くだけでも大丈夫とみなさんにお伝えしています」 ここに至るまでには長い道のりがあった。花粉症、肩こり、月経不順、さらに38歳のときに乳がんを患い、玄米菜食のマクロビや酵素食を取り入れたがいまひとつ自分には合わず、最終的に辿り着いたのがグルテンフリー。 「10年くらい前、1週間小麦だけで暮らしてみたらお腹が張って張って苦しくて。これはカラダに影響があると分かって、じゃあ抜いてみようと。そうしたら不調がすべてなくなりました。コンビニに行ったらパンでなくおにぎり、外食はイタリアンより和定食と、まずは気軽に始めてみてください」
取材・文/石飛カノ(初出『Tarzan』No.871・2024年1月4日発売)