小滝を何本も登ってぐいぐい進む! 標高約1000mの「峰山高原」で沢登りを満喫
兵庫県の真ん中あたり、映画『ノルウェイの森』ロケ地として知られる峰山高原へ突き上げる小田原川でプチっとお気軽沢遊び。【「ノルウェイの森」ロケ地でお気軽沢遊び! 標高約1000mの「峰山高原」】に続く後編です。 【写真】小滝が点在する峰山高原の遡行の行程を見る(全12枚) 登った後のお楽しみも考えて、ウルトラショートコースをチョイスしたメンバー。その分、登れる滝は全部登る! 基本的に流心突破! って感じで、楽しく水と戯れることにしました。
ほどよい水流にほどよい小滝が次々と
どこをどう登るかを考えるのも楽しくて、それぞれ自由なラインで、好きなように遡行していきます。濡れてもいいからなるべく流心突破! を試みる者、深い淵はご遠慮とばかり、水線のきわをへつって行く者……。三者三様、描くラインもいろいろなのが面白かったです。 真夏ではあるのですが、1000m近い高原からすぐの標高が高いエリアなので、緑が鮮やかで、まるで初夏のよう。日差しも木漏れ日なので優しく感じられ、歩きながらきれいな景色に癒されます。 ちょこっとシャワークライミングっぽくなるようなパートもあります。けれど、あんまり濡れると寒くなるので、ほどほどな感じで行こう…… この沢がありがたかったのは、すべての滝が「ほどほど」だったこと。登れないほど難しいところがなく、行き詰ったり、高巻きを強いられたり、怖い思いをすることもなく。 沢で、登れない滝が出てくると、左右どちらかの側壁を高巻くしかないのですが、案外その部分がリスキーだったり、急な登りが続いて体力を消耗したり、巻きから沢に復帰するのが困難だったりすることが多いのですが、ここでは一度も巻かずにすんだので、その点がとてもラクでした。
ラスボス的に現れる「黒岩の滝」
そうこうするうちに、本日のメイン「黒岩の滝」へ。さすがにこの滝は、高さもあるし、ちょっと難しそうで、ロープなしで登るのは危険なので、本日の遡行はココまで! 滝から流れて来る涼しい風に吹かれながら、滝を眺めてしばし休憩タイム。夏休み期間中の日曜日だったのですが、誰も来なくてずっと貸し切り状態でした。なんだかちょっと得した気分。 ひんやりした沢風とマイナスイオンをたっぷりと浴びながら、しっかりリフレッシュできました。遡行自体はとても短かったのですが、チャプチャプ水と戯れることができて気持ちよかったし、なかなかの美渓で、景色も楽しめました。 滝下で脱渓して、下って来た道を登ります。途中に「→仏岩」と書かれた案内標識があったので、ちょっと寄り道して、その岩を見物していくことに。 仏様に見えるかな……? 「烏帽子岩」って名前の方が似合いそうな形状ですけれど。遊歩道を歩いて、車道まで戻った時、歩きはじめには気づかなかった「ロケ地」と書かれた看板を発見。 映画『ノルウェイの森』は、2010年12月公開なので、もう14年も前の作品ですね。兵庫県では、ここ以外にも日本海側の香住海岸や、神戸の六甲学院でもロケが行われています。さて、ちょっと服も濡れてるし、峰山高原にあるリゾートホテル「リラクシア」で汗を流して着替えることに。 こちらは、キャンプに来ているらしい家族連れでとても賑わっていました。高原で涼しいため、露天風呂がとても気持ちよかったです。
露天風呂でリフレッシュの後は名産の蕎麦を食す
そして、この界隈は蕎麦が名産。歩いておなかも空いたので、帰りに蕎麦を食べて帰ります。第一候補は、とてもわかりにくい場所にある個人店。道に迷いながらなんとかたどり着いたら、まだ暖簾はかかっていたのですが、ちょうど蕎麦が売り切れたのだとか。残念……。 第二案で、通り道にある路面店で天ざるを食べました。これまた名産らしい、山芋のとろろも美味しかったです。このエリアはとても久々に訪れたのですが、涼しくなったらススキを見にまた来たいなぁと思いました。秋景色もステキなんですよ。
根岸真理