料亭で高齢者たちが現金を…老後不安につけ込まれ消えた”投資” 「信じてしまった」「逃げるなんて許せない」後悔と憤り リゾート会員権詐欺疑いの手口と実態
警察に相談も「被害届出せない」
女性は22年9~11月に上田署に相談したが「民事でやるしかない」「被害届は出せない」などと言われたという。都内の弁護士に相談した際は「取り返せる見込みがない」と引き受けてもらえなかった。
「4年半も逃げ回る会社は許せない」
別の上田市の80代女性は2千万円以上を支払った上、友人ら約10人をビジネスに勧誘した。「お金があったら返したいが、自分の生活で手いっぱい。被害者を生んでしまい申し訳ない」と悔やむ。1400万円をつぎ込んだ別の70代女性は、月10万円の年金を切り詰めて暮らし、「甘い話に乗った自分も非があるかもしれないが、4年半も逃げ回る会社は許せない。法令違反の疑いが指摘されている以上、公の場できちんと説明してほしい」と訴える。
会社の口座にはわずか20万円
飯田下伊那地域の40代男性は親族で総額7900万円を預けた。地裁飯田支部に返還を求めて提訴し、23年3月に請求が認められた。強制執行したが同社の口座にはわずか約20万円しか残っていなかった。さらに財産開示手続きを東京地裁に申し立てたが、会社側は出頭せず、民事執行法違反で警視庁に刑事告発する準備を進めているという。