東山高校・瀬川琉久「魅力のある選手になりたい」 苦悩からたどり着いた“原点”
八村塁選手、河村勇輝選手が高校時代に出場し、飛躍への舞台となった「SoftBankウインターカップ2024」が23日に開幕しました。今大会、最も注目の選手が京都・東山高校の瀬川琉久選手(3年)です。 【画像】“東山の王様” 日本代表・河村勇輝選手も絶賛する日本一のエース 瀬川琉久選手
■世界も注目!“日本一のエース”
瀬川選手 「気づいたら瀬川琉久だけを見ているっていうくらい、そういった魅力のある選手になりたい」 囲まれていても1人で決め切る!言葉通り、ついついそのプレーに見とれてしまう、東山高校3年生の瀬川琉久選手。 去年のウインターカップでも、鋭いドリブル突破に3ポイント!2年生ながら1試合平均30点を超える得点力を見せつけました。 すでに国内外から大きな注目を集めています。 ヒロド歩美キャスター 「今年、他の人ができない経験をしてきた?」 瀬川選手 「初めての海外で、バスケットボールに対する立ち振る舞いが成長したのかなと思います」 2月、NBAなどが主催する高校生年代のトレーニングキャンプに、“世界の40人”のうちの1人として参加すると、世代別の代表はもちろん、5月には、なんとパリオリンピック前の代表候補合宿にも参加。日本代表・河村勇輝選手も絶賛していました。 河村選手 「ポテンシャルがすごいですよ。瀬川選手もNBA行けると思います」 東山に戻った8月のインターハイでは、一段とスキルアップした姿を見せ、東山高校史上初の日本一を達成。絵に描いたような成長を遂げてきました。 しかし経験の裏では、大きな迷いも生まれていたんです。
■苦悩を経てたどり着いた“原点”
瀬川選手 「自分が今どこにいるのか分からないっていうくらい迷い続けて、今どうしたらいいのか分からないっていう」 ヒロドキャスター 「どんな悩みとか辛さがありました?」 瀬川選手 「海外に行ったり代表に行ったりすると、パスを求められたりとか、ディフェンスを求められたりとか。東山高校と他のチームでのギャップというのは、そこが迷いにつながったのかなと思います」 多くの武器を持っているからこそ、様々な要求に対応できた瀬川選手。いくつものチームを行ったり来たりするなかで、“東山の瀬川琉久”が分からなくなってしまったといいます。 9月に世代別代表から戻ってきた直後の試合。シュートをためらいパスに切り替えた瞬間、ボールロスト。やるべきプレーも、自分自身も見失っていました。 瀬川選手 「いつもだったら打っているシュートを打たずにパスしたりとか、大澤先生に何回も怒られましたし、(自分のプレーを)取り戻すのに時間がかかりました」 悩めるエース。大澤徹也ヘッドコーチはその姿をどう見ていたんでしょうか。 大澤ヘッドコーチ 「色々やってきて色々経験もするんですけど、一番強いのは何なのかってことですよね。僕は瀬川にいつも“王様”って言うんですよ、王様がブレるなって。彼が迷っているとチームがふらつく。パスがダメな訳ではない。パスファーストにならない、常に攻めてくる瀬川が(相手は)怖い」 東山の王様。常に攻める瀬川であれ。瀬川琉久の強みとは何かを試行錯誤する日々。そのなかで瀬川選手は、1つの答えにたどり着きました。 瀬川選手 「やっぱり原点に戻ることは一番の強みだなって思って。開志国際戦で自分の持ち味をもう1回思い出そうって試合前に言い聞かせて(プレーした)」 瀬川選手の原点とは、自ら仕掛けてストップアンドシュート。速さと精度を兼ね備えたジャンプシュートこそが、最大の武器です。 悩んだ末に、自分自身を取り戻せた瀬川選手。“東山の王様”の、最後の冬が始まります。 瀬川選手 「今年は王様になれっていうのは忘れていたっていうか、それを実現できていなかった。でも今は、その言葉をしっかり思い出して、自分がチームのエース、中心なんだって思って、周りを自分についてこさせるイメージでやっています」 ヒロドキャスター 「瀬川琉久の完成度は今どれくらいまできていますか?」 瀬川選手 「チームを勝たせるために自分がいる。まだ70%、80%くらいですけど。ウインターカップまで100%の力を出せる自信はあります」 高校バスケ日本一決定戦 SoftBank ウインターカップ2024 女子決勝 12月28日(土)午前11時~ BS朝日で生中継 男子決勝 12月29日(日)ひる12時~ テレビ朝日系列地上波で生中継 (「報道ステーション」2024年12月20日放送分より)
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