「な、ない!?」4カ月半ぶりにヨーロッパから帰国のフライトで受けた「機内食」の衝撃!!
待ってました「機内食」! 嬉しい味と、新たな発見
今回は、ボローニャ空港からフランクフルト空港に飛び、フランクフルト空港から羽田空港へのフライトという旅程です。長い時間のフライトも久しぶりなら、機内食を食べるのも久々です。わたしにとって、機内食を食べるのが、飛行機移動の楽しみのひとつなのです。
ボローニャ空港からフランクフルト空港までは1時間半ほどなので、機内食は無しでした。フランクフルト空港から羽田空港までのフライトでは、離陸から1時間ほどして1食目、着陸の2時間前に2食目の機内食がサーブされました。このフライトはANAとルフトハンザのコードシェア便で、機材はANAです。 「これは機内食も日本食が期待できる!」と、フライトチケットを予約したときに心が躍ったことは、言うまでもありません。 なにしろ4カ月半もの間、日本食から離れていたので、すっかり日本食が恋しくなっていました。自分で白米を炊き、スーパーマーケットで買える具のないインスタント味噌汁で日本食らしいものを食べてはいても、満たしきれないものがあるのです。 最初は「鶏肉の甘辛ソース」をチョイス。着陸前は「白身魚のあんかけ」を選びました。機内食のトレーに割り箸が置かれているのを見て、自分が日本に向かっているのだなと、小さく感動しました。 わたしは自分のことを愛国心にあふれる日本人だとは思いませんが、祖国を離れるほど、自分が日本を恋しく思っていることを知ることがあります。こんな風に、ほんの小さなところでも。
機内食はとても美味しいものでした。久しぶりの出汁がきいた日本食は、五臓六腑に染み渡ります……と、感動したのですが、今回はもっと驚いたことがありました。 「ない!」機内食において、いつも、いかなるメニューでもついてきた、パンがないのです。 いつだったか、白米に副菜がうどんというメニューでも、パンがついてきて驚愕したことがあります。おそらくヨーロッパ(あるいは欧米)の人にとって、パンは日本人ととらえ方が違うのだろうと、だから機内食では常時あるのだろうと考えていたのですが、そのパンが、トレーに乗っていないのです。 「あるんだ、パンのつかない機内食……」 それが、率直な感想でした。そしてこうも思いました。「まだ、わたしの知らない機内食がある……」と。 再びパンの無い機内食に出会えることを、そして新しい発見ができることを楽しみに、次の機内食を食べる日を心待ちにしたいと思います。
伊藤英里