阪神ファンはヤケ酒より下克上からの〝アレンパ〟に期待 今季が2年契約の最終年、岡田監督の去就も注目
【川尻哲郎「TIGER STADIUM」店主敬白】 球団史上初のリーグ連覇を目指し奮闘してきた阪神タイガースは、残念ながら宿敵巨人とのマッチレースに敗れ、9月28日にV逸が決定しました。 【写真】一緒にラーメンを食べる阪神・才木浩人と大竹耕太郎 その日は阪神が神宮でヤクルト戦、優勝マジック「1」の巨人はマツダで広島戦。私の店にやってきたお客さんは熱気ムンムンの一方で、ほぼほぼ〝観念〟しながら「試合はできるだけ長引かせて粘ってほしい。先に阪神が負けるのだけはやめてほしい」と願う声も聞かれました。後も先も結局は同じ…だとは思うのですが、阪神が先に負ければ巨人の優勝を手助けした格好になるからでしょう。ファン心理としては当然。幸いにして巨人が一寸先に勝っての優勝となりました。 連覇を逃しただけでなく、優勝をさらわれたのがよりによって宿敵巨人だけに、お客さんが不満をぶちまけてヤケ酒に走り（注文が多いのは歓迎♡）、暴れたりしないか少し心配にもなりましたが、全くの杞憂でした。「チームが悪いなりにもここまでよく戦ったじゃないか」「リーグ優勝できなくてもまだクライマックスシリーズ（CS）があるし、2年連続の日本一のチャンスがある」と誰もが冷静で、誰かを責めるでもなく…。店主としても、お客さんには本当に恵まれていると思っています（注文は多い方がいいけど♡）。 私の願いもお客さんと同じ、下克上からの日本シリーズ連覇達成です。CSの相手はまだ分かりませんが、阪神としては強力打線のDeNAよりも広島の方が…と内心、思っているでしょう。 同時に今季が2年契約の最終年となる岡田監督の去就も注目されています。私の嫁は「来年もやるんじゃない？」と勝手に言ってますが、私の読みでは2年連続日本一になれば勇退、さもなければ悔しい思いからもう一年続投―となる気がします。来年は球団創立90周年の記念イヤー。岡田監督には後継者づくりも含めて、まだまだ大仕事が残っていると思います。 （元阪神投手、スポーツバー店主・川尻哲郎）
