トップ10のうち4銘柄を占める「S&P500」連動型ファンドがトップに=ネット証券の投信積立契約件数ランキング24年7月
大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2024年7月のトップは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だった。前月第1位だった「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が第2位に後退し、1位と2位が入れ替わった。7月は全般に「S&P500」に連動するインデックスファンドの人気が高まった。「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」が前月のトップ10圏外から第5位に躍進するなど、トップ10に「S&P500」連動型インデックスファンドが4本もランクインした。なお、前月に第5位に入った「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」はトップ10圏外に落ちた。
ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のパフォーマンスを比較すると、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の優位さが明確だ。2024年6月末時点でのトータルリターンを比較すると、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、過去1年が40.26%、3年(年率)が25.57%、5年(年率)が24.52%に対して、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、過去1年が34.39%、3年(年率)19.60%、5年(年率)20.24%という成績になる。同じように、株式に投資するリスクを取りながら、3年~5年という中期間で年率5%程度の差が出てしまうとトータルリターンが大きく異なってしまう。
たとえば、2019年1月から2024年7月まで67カ月間(5年7カ月間)、毎月1万円をそれぞれのファンドで積立投資をしてきた場合、投資元本67万円に対して「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だと2024年7月末時点での投資評価額が約128.9万円、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」だったら約116.6万円という結果になっている。5年半で約12万円の違いだ。投資元本が67万円であることを考えると、この差は大きいと感じられるのではないだろうか。