北海道6割以上が“消滅可能性” 止まらない人口減少 移住者増加で危機脱却のマチも
さらに、こんなサポートも… (上士幌コンシェルジュ 井田純子さん)「こちらの住宅が移住を検討している方に使っていただく体験住宅です」 家具や家電がそろっていて短期間、上士幌での生活を体験できます。 (上士幌コンシェルジュ 井田純子さん)「すぐに何も知らないところに飛び込んでいくことは勇気のいることだと思うので、ぜひ生活体験住宅を利用して、町の施設や人に積極的に触れ合いマチの人と繋がりをつくってほしいと思う」 この経験から移住を決めた家族も少なくありません。
岡山県から移住してきた渡辺さん家族です。 決め手となったのはやはり子育て環境でした。 (渡辺裕介さん)「子育てに手厚いところが1番魅力に感じた」 (渡辺雅美さん)「(支援は)とても心強いです」
母親の雅美さんは移住後、町内で唯一となる助産院を開業しました。 後押しとなったのはマチの「支援事業」です。 起業する際、最大300万円を町が補助します。
(渡辺雅美さん)「私は上士幌に来ていないと開業していないと思うと、ここに来たことで新たな働き方、子育てをしながら自分のやりたいことを両立できる環境は、上士幌だったからと思っています」 (渡辺雅美さん)「上士幌どう?」 (子ども)「楽しい」 (渡辺雅美さん)「どんなところ楽しい」 (子ども)「サッカー」 働きながら安心して子育てができる環境… 上士幌だから実現したいまの暮らしです。
(上士幌町 竹中貢町長)「時間がかかっても、自分の生き方などしっかり達成できる環境をつくる、しかも子育ても安心してやれる、任せることもできる。こんなふうにできるとその町が魅力的な町になってにぎやかな地域になると思います」 町全体で暮らす人たちが豊かさを実感できるような対策が求められています。
人口戦略会議のメンバーで北海道の人口減少問題に詳しい専門家は、出生率の低下を食い止めるために「働き方」が1つの大きな鍵になると指摘します。 (人口戦略会議 五十嵐智嘉子さん)「それぞれの職場においていかに仕事をしやすくするか、若い人・子育て世帯を支える地域をどう作れるのかということが1つ大きなことかと思う。少子化を抑えることは、相当時間がかかって、特効薬がないと言われている。あきらめずに続ける、やってみるということが必要だと思う」 歯止めがかからない人口減少と、どう向き合うかー いま暮らしている私たちに託された課題です。