北海道6割以上が“消滅可能性” 止まらない人口減少 移住者増加で危機脱却のマチも
かつては道路を囲うように軒を連ねていた駅前の商店街。 店の数は徐々に減り、働く場所も少なくなりました。 (地元の客)「本州の方に行ったりしています。(同級生は)2割残っているか、いないかです」
石川さんは将来、息子の純也さんに店を継いでもらいたいと考えていますが、厳しい現状は避けられません。 (石川屋 石川良一代表)「息子が手伝ってくれているけど、将来的にお客さんが来ないと成り立たない商売なので、続けていけるか厳しい感じはします」 人口減少をどう食い止めるか…
そこでマチが取り組み始めたのが「移住と定住」の支援です。 マイホームを取得する人に100万円から最大600万円まで補助します。 しかし、人口増加につなげるまでには道半ばといいます。 (木古内町 鈴木慎也町長)「この問題に全力で取り組まなければならない。少子化の原因は何かというと、お母さんになる人が少ない。公共交通の利便性や地域性を生かしてマチづくりを進めるべきだと、しっかり危機感を持っている状況です」
“消滅の危機”脱却 子育て世帯が注目のマチ
ほかの自治体に先駆けて対策を進めてきたマチがあります。 およそ5000人が暮らす上士幌町です。 今回発表された女性の人口減少率は「28.4%」! 「消滅可能性自治体」からは脱却しました。
はだしで元気に走り回る子どもたち。 町内のこども園です。 脱却したカギは、この場所にあります。
(講師)「What's your name?」 英語を学び異文化交流を進めるなど、子どもの教育環境を整えています。 さらに、こども園の利用料や給食費はすべて無料です。 (園児)「ニンジンもおいしい」
移住者増加…生き残りをかけた対策は?
実は10年前の調査で、将来消滅する可能性があると指摘された上士幌町。 この結果に危機感を持ち、財源であるふるさと納税も軌道に乗ったことから、先進的に「子育て支援」に力を入れてきたのです。 現在、こども園に通う園児およそ170人のうち移住者は4割を占めています。