北海道6割以上が“消滅可能性” 止まらない人口減少 移住者増加で危機脱却のマチも
将来、ふるさとが消えるかもしれません。 人口減少が進む現状をうけ先月、北海道内では6割以上の自治体が“消滅する可能性”があるというデータが発表されました。 【動画】北海道6割以上が「消滅可能性都市」の衝撃…木古内町と上士幌町のいまからヒントを得る 地域を守るために取り組む対策とは…?
新幹線開業でにぎわうマチ
今月2日。 北海道新幹線の木古内駅には続々と人が降りてきます。 このにぎわいは、駅のすぐ近くにある「道の駅」でも! 朝とれたばかりの新鮮なわかめやカキなど、地元の特産品がそろいます。
たくさんの人が並ぶ店が… お目当ては…? (北斗市からの客)「塩パンです」
木古内の海水から作られた塩を使った「塩パン」。 外はサクサクで、中はもっちりな食感が特徴です。 (北斗市からの客)「うん!おいしい!」
(函館からの客)「昔に比べるとにぎわっていると思います」 8年前、北海道新幹線が開通し、交通の利便性が向上しました。 人口4千人足らずのマチの道の駅に去年、過去最多の62万人の観光客が訪れました。
消滅の危機…10年で人口25%減少
しかし、地元はある課題に直面しています。 それは「人口減少」です。 (人口戦略会議 増田寛也副議長)「消滅可能性自治体の数は744」 「消滅可能性自治体」とは、2020年から50年までの30年間に、20歳から39歳までの若い女性の人口が半数以下になると見込まれる自治体のことです。
道内では179のうち、函館や釧路を含む117の市町村が該当すると発表されました。 将来、ふるさとが消えてしまうかもしれない。 対策が急務となっています。
木古内町の女性の人口減少率は、道内で2番目に高い82.8%。 この10年で人口は25%も減りました。
創業65年、町内の飲食店です。 お昼時はいつも客でにぎわいをみせます。 人気のメニューは、自家製の麺にピリ辛のあんかけがたっぷり乗った「南ばんラーメン」です。
木古内で生まれ育った店主の石川良一さん62歳。 地元の客は年々減っていると言います。 (石川屋 石川良一代表)「寂しいですね、あまり人が歩いていない。昔は本当ににぎやかでした」