【新日本&スターダム】KOPW保持者オーカーン 史上初の男女タイトル戦制す…〝新・プロレスの神様〟に昇華か
新日本プロレスとスターダムの合同興行「Historic X―Over2」が17日にエディオンアリーナ大阪で行われ、KOPW保持者のグレート―O―カーンが鈴季すず(22)との歴史的争奪戦を制し、タイトル防衛に成功した。 【写真】鈴季すずから股間をホチキスで狙われるオーカーン 新日本プロレス史上初となる男女によるタイトルマッチは、反則裁定なしのハードコアルールで行われた。プラスック製フォークボードを携えて入場した鈴季に対し、オーカーンは凶器を持参せず。戦前から反則行為を行わない宣言を繰り出しており、「矢でも鉄砲でも火炎放射器でも持ってこいやァ…」とばかりに堂々の入場だ。 凶器を駆使する鈴季に対し、オーカーンはニーロックで捕獲。自身の親指を舐めまわすと、何と鈴季の臀部に突き刺した。物事の表面しか見えない愚民には、オーカーンが公衆の面前で特殊性癖を爆発させたド変態野郎だと勘違いするかもしれないが、さにあらず。「プロレスの神様」と言われたカール・ゴッチさんもスパーリングの際に相手の肛門に指を入れる〝裏技〟を使用していたとされている。まさにオーカーンが真のストロングスタイルの体現者として、ついに神格化された瞬間だったと言っても過言ではない気がする。 激怒した鈴季にコーカーンへのホチキスを連射されたオーカーンは、トラッシュボックスに打ち付けられ、ジャーマンスープレックスを浴びてしまう。さらにはラダー上からフォークボードへのブレーンバスターを狙われるが是非もなし。突き飛ばしてボード上に転落させると、驚異的な粘りを見せる鈴季に王統流正拳突きを発射。最後は「なんていい女なんだ…」とばかりに、全身全霊のエリミネーターをラダー&トラッシュボックス上にさく裂させ、乱戦に終止符を打った。 バックステージでは「鈴季、それからセコンド、刀羅ナツコ、敵討ちたかったら、いつでもかかってこい。カミソリボードでも蛍光灯でも電流爆破のリングでも用意して来い。それでも貴様らは女だ。漢、それ以上の令和のミスタープロレス・グレート―O―カーンに勝てるわけがねえんだから」と圧倒的なまでの強さを誇示。 2022年11月の第1回大会(有明)ではグレート・ムタの新日本ラストマッチの相手を務め、今回は史上初の男女同士のタイトルマッチと、合同興行のたびに歴史的な戦いを刻み込むあたりが、オーカーンのスーパースターたるゆえんだ。 「次は何をしてやろうか。もう決まってるよ。次は岩谷麻優とIWGP女子をかけて戦うぞ。岩谷麻優も余の誘いに頬を赤らめて、目をうるわせて『やりたい』と言ってたな。やってやるよ」と、性別の壁を超越した存在として改めてIWGP女子王座取りを予告した。 ともあれ、ゴッチさんの遺志を受け継ぐ〝新・プロレスの神様〟となったオーカーンの存在感は、国内男女最大団体同士の合同興行においても傑出していたような気がしてならない。プロレス界の未来は、やはりオーカーンにかかっていると言っても過言ではない気がする。
岡本佑介