世界最大の乾燥機は新幹線1両分 災害備蓄でも注目、フリーズドライ工場に単独取材㊤
同社の竹谷直也製造部長は「製造工程として大きな変更はなく、天野実業時代の技術を現在もそのまま継続している」と胸を張る。
元々保存が利く備蓄食として活用されてきたフリーズドライ食品だが、災害などへの備えとして少し多めに買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足す「ローリングストック」の観点でも脚光を浴びている。
アサヒグループ食品では、備蓄ニーズに焦点を当てた企業活動を展開。リゾットや豚汁なども入った「ローリングストックBOX」を販売している。
同社によると、今年は1月の能登半島地震と、8月の南海トラフ巨大地震の臨時情報発表時に、それぞれ売り上げが一気に伸びたという。災害時に被災者がまず直面する問題である「食」。お湯さえあれば食べられる温かいフリーズドライ食品は、心も体もいやしてくれる、心強い味方といえそうだ。(市岡豊大)