ファレル・ウィリアムスが語る、初めての夏。ルイ・ヴィトンによる“クリエイティブなハワイ”の全貌
ハワイにまつわるプロダクト、だがただのハワイではない。 ルイ・ヴィトンのメンズ クリエイティブ・ディレクター、ファレル・ウィリアムスが2024プレフォール メンズ・コレクションで描いた、創造性に富む“新しいハワイ”だ。 ▶︎すべての写真を見る ルイ・ヴィトンで迎える初めての夏。コレクションが発表された熱狂の一夜を、ファレルの言葉とともに振り返る。
ハワイと香港。文化の融合から生まれたエネルギッシュな夏
ファレル・ウィリアムスがルイ・ヴィトンのメンズ クリエイティブ・ディレクターに就任して1年が経った。あの衝撃的なデビューショー以来、やや停滞気味のランウェイの話題を独り占めしていると言っていいだろう。 これまでの3回のコレクションを見て確信しているのは、ファレルは人と人、文化と文化をつなぎ合わせることで、新しいものを生み出そうとしていることだ。 そのスタンスは、クリエイションの方向性は違うけれど、故ヴァージル・アブローの「文化はお互いに影響しあってこそ進化する」という信念を引き継いでいるように見える。 昨年11月に香港で発表された2024年プレフォールコレクションでも、その信念が軽やかに表現されていた。 キーワードは“ハワイと香港”。その理由についてファレルはこう説明する。
「香港は好きな場所のひとつで、伝統的な美しい文化、美しい人々、エネルギーに満ち溢れた街です。アメリカのハワイと香港は海でつながっています。 そのふたつのエネルギーに満ち溢れた場所を、(海というキーワードで)結びつけたいと思ったのです」。
その言葉どおり、コレクションはオーシャンズ好みの“海”のオンパレードだ。 魚網をイメージした格子柄をジャカードで表現したテーラードジャケットに、フレアシルエットのマリンパンツ。 巻貝などの海の刺繍が施されたマリン風のニットや、セーラーカラーのバーシティジャケット。象徴的なベレー帽やセーラーハットも素敵だ。
そして極めつきは、ハワイのサーフカルチャーからインスパイアを受け、ビーチスタイルを提案していること。 ハワイの景色が描かれた4種類のサーフィン・モノグラムは、ジャケット、シャツ、帽子、バッグなどさまざまなアイテムで登場する。