超特急が4万人の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【前編】
そんな驚きに満ちた幕開けから、序盤戦では超特急の楽曲が持つ美しさを多角的にフィーチャー。続く「シャンディ」ではサイズの異なるモニターが不規則に並ぶ退廃的な映像効果も借りながら、ゆがんだ愛をエモーショナルかつシリアスな表情で歌い踊って、幻想的でヒリつくような美しさを。「Four Seasons」では花枠に飾られたビジョンに映る軽快なダンスをなめらかなボーカルが彩って、季節ごとに咲く花の美しさを温もりいっぱいに表していく。ジェントルでエレガント、かつロマンティックに振り切った始まりは“Beautiful”をタイトルに掲げる今ツアーならではで、「Kアリーナ、みんなと最高の景色作っていこうぜ!」とユーキが声をあげると、9人は「Magnifique」でステージ左右のウイングに大きく展開。世界の美しさを爽快に歌い上げ、この広い空間を8号車と共有できる喜びを確かめ合い、カイははにかむような笑みと投げキスをカメラに贈る。
そこからアリーナ席中央に設えられたセンターステージへと進み、続いたのは「a kind of love」。「みんな一緒に!」とリョウガが誘い、コミカルな動きやメンバー同士のじゃれ合い、大胆な変顔を取り入れた“らしい”ダンスで客席を揺らしていくが、それもストリングスの美しい音色と“君が必要”と歌う切実なメッセージと合わさることで、切なくも温かな多幸感へと昇華する。優しさと激しさ、愛らしさとクールを駆使し、さまざまな“美”を表現しながらも、超特急としての強いメッセージもしっかり訴えていく――これぞ“ザ・超特急”なスタイルだ。 台風10号の到来で一度は開催が危ぶまれていただけに、ユーキは「無事に開催できてよかった!」とMCで喜びをあらわに。この公演を前に短髪にしたタカシも「楽しみすぎて髪の毛切りすぎてもうた!」と宣言する。そんな自己紹介と気合をそれぞれが表し、一人ステージに残ったユーキは今ツアーで恒例となった一発芸を披露。FODでの配信や収録も入っていた2日目の最終公演では、事前に考えてきたというじゃんけんネタで、場内の喝采をさらった。