【香港国際競走 みどころ】世界最高峰の戦いに挑む9頭の精鋭たち
2024年香港国際競走 みどころ
今年も香港が熱く燃える日がやってくる―― 世界中のホースマンたちの目がシャティン競馬場に向けられる日が。競馬界の冬の風物詩である、香港国際競走の開催が間もなくに迫っている。 【ガチ予想】2歳牝馬チャンピオン決定戦「阪神JF」をガチ予想!キャプテン渡辺の自腹で目指せ100万円! メインである香港カップを筆頭に、スピードキングを決める香港スプリント、世界最強マイラーが決まる香港マイル。 そして、クラシックディスタンスの王者を争う香港ヴァーズというそれぞれの距離での国際GⅠ4戦には例年、世界各国からトップホースが参戦することでも知られ、日本からも今年は総勢9頭が参戦する。 昨年は勝ち星を挙げることはできなかったが、日本馬の香港国際競走での遠征は軒並み活躍続きでこれまでに通算で20勝を挙げるほど。 今年は例年よりも参戦する馬が少なく感じるが、9頭中6頭がGⅠホースという豪華な顔ぶれ。それだけに2年ぶりの勝利を期待してもいいだろう。
まずは日本時間10日の15時10分に発走を予定している香港ヴァーズから。 昨年は日本馬による3連覇はならなかったが、それでもゼッフィーロが2着に入るなど得意としている条件なのは変わらない。 2400mという距離に対応することが求められるが、今年は2頭がチャレンジ。その中でも注目を集めているのが桜花賞馬ステレンボッシュの参戦だ。 デビュー前から「世代屈指のポテンシャルの持ち主」と評された彼女は、スタートから前に付けて流れに乗り、直線早めに抜け出すというソツのないレース運びで3戦2勝という成績を残して阪神JFへ。 ここではアスコリピチェーノに屈したが、上がりはメンバー最速となる33秒5というキレのある末脚で存在感を見せた。 そして迎えた今年の3歳緒戦の桜花賞では出遅れながらもライバルたちよりもいち早くスパートをかけるという意欲的なレースを見せてアスコリピチェーノにリベンジを果たして桜の女王へと輝いた。 牝馬二冠を目指して挑んだオークスでは内から伸びるもチェルヴィニアの伸び脚に屈して2着に敗れたが、この時はレース中に落鉄するアクシデントがあった。 秋緒戦の秋華賞でもチェルヴィニアに屈して3着に終わったが、その実力は世代でもトップレベルなことは明らか。 鞍上に桜花賞を制した時のパートナーであるジョアン・モレイラを迎えて臨むここは本来の力を見せてくれるだろう。 そしてもう1頭が古豪プラダリア。 青葉賞を制して重賞初制覇を飾ると、ダービーでもドウデュースを相手に5着に健闘。 その後も豊富なスタミナを武器に4歳時には京都大賞典を制し、5歳になった今年も京都記念で後のGⅠ馬ベラジオオペラを相手に末脚を伸ばして勝ち切るなど、その存在感を見せている。 スタミナ面での裏付けはもちろんながら、荒れた馬場でも力強く伸びてきているというのが強みで、シャティンの馬場がマッチする可能性は高そうだ。 そんな日本馬たちのライバルになりそうなのはヨーロッパ勢。中でもこのレースで歴代最多となる3勝を挙げているエイダン・オブライエン調教師が送り込むルクセンブルク、コンティニュアスだ。 2歳のころから毎年GⅠを制しているルクセンブルクは5歳になった今年もコロネーションCを制するなど、12ハロンのレースでも十分な実績を残している。 昨年は香港カップに挑んでロマンチックウォリアーに短アタマ差に迫る2着に入っているなど、すでにシャティンの馬場に対応しているという強みがある。距離を延ばし、本来得意としているこのカテゴリでなら突き抜けてもいいはずだ。 そんなルクセンブルクのステイブルメイトがコンティニュアス。 父はハーツクライというように日本にもなじみのある彼は3歳時にイギリス版の菊花賞として知られるセントレジャーを制覇するなどスタミナ面では自信がある。 今年に入ってからはロイヤルホイップSを制しただけと元気がないが、いずれも道悪馬場で脚を取られるなど、敗因が明確。乾いた馬場でレースができるならば一変する可能性は十分にある。