4シーズンぶりに1部復帰の帝京大、「一戦必勝」で臨むリーグ戦で4連勝
「監督にもずっと言われてきているので、逆方向のイメージを強くできるように練習してきました。インコースはレフト前のポテンヒットでもいいので引っ張らない、逆にアウトコースはしっかりインパクトを強くできるように意識しています。今はちょっと引っ張り傾向にあるので、そこをどうにか修正しないといけないと思います」 この試合では、盗塁も決めた彦坂だったが「盗塁はもともとそんなにできる方ではなかった」そうだ。そこで、走塁や守備に必要な瞬発力を高めるトレーニングを始めた。「ベルトの部分が湾曲しているランニングマシーンを使って、1週間に1回、本当に一瞬ですが全力で2本ダッシュします。フォームが良くなって、スピードが上がりました」。 現時点でリーグトップの打率.500を記録している彦坂が、今後、走攻守でどんな活躍を見せるかにも注目だ。
レベルアップして1部に帰ってきた投手たち
先発はエースの榮龍騰(りゅうと)投手(4年・津田学園)と榮に肩を並べる松尾英聖(ひでと)投手(4年・和歌山商)、リリーフは久野陽真(はるま)投手(3年・岡山学芸館)や菅原天斗(たかと)投手(4年・仙台育英)などを中心に、安定した成績を残している投手陣。 榮は、ここまで投げた2試合とも立ち上がりが見事だった。この春から1部で戦うために、冬の間「トレーニングで体重を3キロ増やし、全体的な球速アップを心がけてきた」と言う。その甲斐あって、球の力、変化球のキレが増した。変化球は、スライダー、カットボール、ツーシーム、フォーク、カーブが投げられ、すべてに自信があるそうだ。 日体大との開幕戦では7回まで投げたが「前半はスライダーが良かったのと、日体大が早打ちしてくれていたというのもありますが、1巡目はほとんどまっすぐとスライダーだけで、2巡目からカットボールとツーシームも使って、3巡目の最後に何球かフォークを使って、それでいい感じにいけました」と、カーブを見せずに投げ切ることができた。 1死二、三塁のピンチでは、「ここ抑えたら渋いやろ」と楽しみながら無失点で切り抜けるというハートの強さも見せた。 実は、榮と松尾は2年春にも日体大と対戦している。そのとき先発した松尾は0/3回3失点、二番手で投げた榮は2回4失点だった。「あのときはボコボコにされたので、今回は初回から丁寧に入ろうと思って投げました」と話す松尾は、日体大2回戦で7回3安打無失点の好投を見せた。