パルマGK鈴木彩艶の飛び出しは諸刃の剣?伊解説陣は「パーソナリティや勇気を示す」と賛辞の一方で苦言も「時として勇敢過ぎる。リスクがある」 | セリエA
【欧州・海外サッカー ニュース】セリエA第9節のパルマ対エンポリ(1-1)戦にフル出場したパルマの日本代表GK鈴木彩艶について、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。 【動画】鈴木彩艶がフル出場|パルマ×エンポリ|ハイライト●
今夏、シント=トロイデンからパルマに加入すると、ここまでリーグ戦7試合に出場している日本代表GK鈴木彩艶。足元の技術を生かしたロングフィードなど攻撃面での貢献が評価される一方、フィオレンティーナ戦では、捕球の際に勢い余ってエリア外へはみ出して相手にFKを献上したほか、ナポリ戦では、飛び出しの際にファウルを取られて2枚目のイエローで退場処分を受けるなど、飛び出しが弱点として指摘されている。 そんな中、鈴木は27日、エンポリ戦に出場したが、『ダゾーン・イタリア』の実況を担当したアルベルト・サンティ氏や解説を担当した元イタリア代表のエマヌエレ・ジャッケリーニ氏が見解を示している。 ジャッケリーニ氏は、17分に鈴木が飛び出し、高いボールの処理に失敗してジュゼッペ・ペッツェッラにシュートへ持ち込まれたシーンに言及。「ペッツェッラにとって、枠をとらえるのは難しかったかもしれないが、スズキはちょっと冒険したね。ボールはかなり離れた位置で、飛び出すのは難しかったはずだ」と述べた。 ただ元イタリア代表MFは、この時点で鈴木の果敢なプレーを評価。「守備に対して、パーソナリティや勇気を示す重要なサインにもなる」と語った。 18分、鈴木がまたしてもエリア外のボールの処理に出ると、サンティ氏は「スズキがまた飛び出した」とコメント。続いてハイボールを弾き出そうとすると「またスズキだ。勇敢だったがボールは残ってしまった」と伝えた。 サンティ氏はまた、エンポリの攻撃を受け、鈴木がチームメートを落ち着かせようとするジェスチャーを見せたシーンに言及。「『落ち着け。エリア内には僕がいる』と言っているようだね」と描写した。するとジャッケリーニ氏が解説を続け、「いや、パルマは良い状態じゃない。エンポリはいくつもクロスを上げているので、スズキは、こうした飛び出しをして、チームメートを助けなければならなくなる」と説明した。 だがサンティ氏は「スズキは勇気あるGKだが、時として勇敢過ぎる時がある。ナポリ戦では、まさに飛び出しで退場処分となったからね」と、勇気あるプレーがリスクにもつながっていることを指摘した。 67分、鈴木がエリア内に届いたロングボールをロレンツォ・コロンボと競って交錯すると、サンティ氏は「またスズキだが、これはリスクがある。コロンボとのデュエルになったが、またしても軽率に見える飛び出しだった」とコメントした。 サンティ氏はさらにリプレーを確認し、「スズキはかなりリスクがあったね」と再び強調。「間違いなく、彼が成長しなければならないポイントだ。ナポリ戦のプレーに加えて、今日の前半も2回ほどこのような飛び出しがあったからね」と指摘した。 その後、67分のプレーに関して、VARによるチェックが行われたが、『ダゾーン・イタリア』の解説陣で元女性審判員のマヌエラ・ニコロージ氏が説明した。 「スズキはボールに先に触っていて、その後、スズキとコロンボの間で接触があった。映像を見ると、コロンボがスズキに対して足を向けて入っていて、その逆ではない。VARのチェックは、この接触を確認したのだろう」
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