豪ANZ、次期CEOにマトス氏 元HSBC幹部
Scott Murdoch Himanshi Akhand [シドニー 9日 ロイター] - 豪銀大手ANZグループは9日、次期最高経営責任者(CEO)に英銀大手HSBCの元幹部ヌノ・マトス氏を指名したことを明らかにした。 現CEOのシェイン・エリオット氏は9年の在任期間を経て来年7月に引退する。 ANZは住宅ローンで国内4位の銀行。債券取引を巡る不祥事で規制当局が調査に乗り出し、今年の株価は4大銀行中で最悪のパフォーマンスとなっている。 次期CEOの発表を受け、ANZ株は一時3.2%下落した。 マトス氏は57歳。リテール、コマーシャル、ホールセールバンキングで30年のキャリアがあり、直近ではHSBCのウェルス・パーソナル・バンキング部門のCEOを務めていた。HSBCのCEOに指名されたなかったことを受けて8月にHSBCを退社した。 ANZのポール・オサリバン会長は記者団に「(マトス氏には)ANZにとって重要な分野である変化・変革と銀行統合を実現した優れた実績がある」と表明した。 UBSの銀行アナリスト、ジョン・ストーリー氏は「ANZが外部の候補をCEOに指名したのは望ましいことに思える。新たな視点と白紙の状態でグループの業務モデルに必要な変更を加えることができる」と述べた。