【新NISA】アラフィフでも65歳までに「2000万円」つくれる?必要な積立額は毎月いくら?毎月の積立額を利回りごとにシミュレーション
老後の収入「年金」の受給額を知っておこう
ここまで、新NISAを活用した積立投資の必要積立額についてシミュレーションしてきました。 老後の資産形成については、多くの方が課題と感じている部分でしょう。しかし、老後に必要な資産額は人それぞれ。 通常、老後の生活は公的年金を主な収入源として、不足分を貯蓄などの試算で補うことが多いでしょう。 そのため、まずは年金でカバーできない金額を把握し、目標となる資金額を設定することが必要です。 参考として、現在の年金受給者の平均月額を見てみましょう。 厚生労働省年金局の最新資料「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度末現在の国民年金・厚生年金の平均月額は次のとおりです。 ●国民年金の平均月額 ・全体:5万6316円 ・男性:5万8798円 ・女性:5万4426円 ●厚生年金の平均月額 ・全体:14万3973円 ・男性:16万3875円 ・女性:10万4878円 国民年金の平均月額は約5万円、厚生年金の平均月額は約14万円でした。 どちらもゆとりある老後を過ごすためには心もとない金額といえるでしょう。 また、冒頭のように「高齢者」の定義が引き上げられたり、社会保障の水準が低くなったりすることで、働き世代が現役を引退したときに同水準の年金を受給できるかは分かりません。 インフレリスクや少子高齢化が進む中、自助努力での資産形成は必須となってきています。 では、現役引退が視野に入ってくる「50歳代」はどのくらい貯蓄できているのでしょうか。 次章で50歳代の貯蓄額を一覧表にして紹介していますので、ご覧ください。
【50歳代の貯蓄額一覧】みんなは老後資産をいくら貯めてる?
老後にどのくらいの資産が必要になるかは人それぞれですが、同年代の人々が老後資金をどれくらい準備できているのか気になるところですね。 50歳代の貯蓄額を覗いてみましょう。 ●【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:1147万円 ・中央値:300万円 ●【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表】 ・金融資産非保有:27.4% ・100万円未満:9.1% ・100~200万円未満:6.4% ・200~300万円未満:3.8% ・300~400万円未満:3.9% ・400~500万円未満:3.8% ・500~700万円未満:5.6% ・700~1000万円未満:5.5% ・1000~1500万円未満:8.9% ・1500~2000万円未満:4.2% ・2000~3000万円未満:5.4% ・3000万円以上:11.2% 平均は1000万円を超えていますが、より実態に近い中央値では300万円という結果になりました。 また、貯蓄額の一覧表から「金融資産非保有」(=貯蓄ゼロ)が約3割みられます。 50歳代というと収入はピークになる年代ですが、同時に子どもの教育費や住宅ローンの返済が重なる時期でもあります。 また、子どもが成長するにつれて生活費が増え、日常の支出が多くなるため、「今は貯蓄どころではない」という世帯もあるかもしれません。 いずれにしても、意外にも多くの世帯が貯蓄できていない実態がわかりました。 今後のためには、家計の見直しや新NISAなどを活用した資産形成を積極的に検討するとよいでしょう。