【サブスクで観るならこの1本!】まだ見てない?マーベル異色の無責任ヒーロー『デッドプール』始まりの物語
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2016年公開の『デッドプール』をご紹介します! ◇ 『デッドプール』(2016年・アメリカ) (配信: Disney+) 日本でも無事 “R指定” シリーズ最新作『デッドプール&ウルヴァリン』絶賛公開中! マーベル・コミックを原作とする『X-MEN』シリーズのスピンオフ作品。傭兵のウェイド(ライアン・レイノルズ)は、ストリッパーのヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と恋に落ち、結婚の約束を交わす。しかし、喜びも束の間、ウェイドが末期ガンであることが発覚。謎の組織の非人道的な人体実験によってガンを克服し驚異的な治癒能力を得るが、全身の皮膚が焼け爛れたように変化してしまうウェイド。元の姿を取り戻しヴァネッサと再会するべく、赤いコスチュームを身にまとった「デッドプール」として組織のボスの行方を追うのだが……。 マーベル・コミック原作のヒーローたちの中で、まさに “異色” の存在といえるデッドプール。軽快で軽薄でクセのあるキャラクター性、不死身にも近い治癒能力、ヒーローとしての自覚ゼロな点など、その特徴はさまざまあるが、中でも異色なのが「第四の壁」を越えること。第四の壁とは舞台と客席とを分ける一線のことであり、登場人物たちと私たちを隔てる見えない壁のこと。つまり、デッドプールは作品を観ている観客に話しかけてくるのです! そんな特異な設定にばかり目が行きがちな本作ですが、見どころは他にもある。変貌してしまった容姿では愛する人に会えない、拒まれてしまうかもしれないというウェイドが抱く葛藤が、非常に人間的であり共感できる。どんなにおちゃらけて見せていても、根底にある彼の心の弱さが感じ取れるからこそ引き込まれてしまうものがある。本作が楽しめたという方は、続く『デッドプール2』、余力があれば『X-MEN』シリーズ、『ウルヴァリン』シリーズ、 Disney+のドラマ『ロキ』を鑑賞の上、ぜひ劇場で『デッドプール&ウルヴァリン』をご覧ください♪ (c) 2024 Marvel ※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。 ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。
ミヤザキタケル