モラハラよりも深刻!?妻と家族を苦しめる「フキハラ」の実情と対策を夫婦仲の専門家が解説
不機嫌な態度で相手をコントロールしようとする「フキハラ」。モラハラほどわかりやすくないため、いつの間にか被害にあっている可能性もあるんだとか。「恋人・夫婦仲相談所」の所長を務める三松真由美さんに解説してもらいました。 【画像】モラハラよりも深刻!?妻と家族を苦しめる「フキハラ」の実情と対策を夫婦仲の専門家が解説
いつの間にか心をむしばまれるフキハラ
近年、家庭内における「モラハラ(モラルハラスメント)」については、かなり認知度が上がってきました。マスコミなどで取り上げられる機会も増えたことで、被害にあっている人が「自分が危険な状態にある」と気づきやすくなったり、周囲の人が気づいてあげやすくなったりしてきています。認知の広がりにより、モラハラ被害を回避できる可能性も高まってきたと言えます。 一方で、最近、注目されてきたのが「フキハラ(=不機嫌ハラスメント)」。モラハラよりもさらに外から見えにくく、またその影響も気づかれにくいため、知らない間に被害にあい、心をむしばまれている可能性があります。 今回はまだまだ「見える化」されていない、フキハラについて考えてみましょう。
モラハラとフキハラの違いは?
モラハラをする人と言えば――自己中心的で常に自分が絶対正しいと考える。他人を尊重しないため相手を見下したり罵倒したりする。支配欲が強いため相手を監視・拘束するといった特徴があり、多くは「鋼のメンタル」の持ち主です。 一方でフキハラな人の特徴は、モラハラな人とは少し異なります。もちろん、モラハラ気質で、自分を偉く見せたいためや相手を否定するために、尊大な行動や気難しい態度をとる人もいますが、そんな人ばかりではありません。不機嫌の特徴を挙げてみます。 ・周囲の人に対して「自分について関心を持ってほしい」「気遣ってほしい」といった「構ってちゃん要素」の表れである「不機嫌」。 ・「慢性的な体の痛み」「疲労感が抜けない」「ストレスが溜まっている」など体調不良やメンタルが弱っていることがもたらす「不機嫌」。 ・「何をやっても自分はうまくいかない」「自分はダメな人間なんだ」など自己肯定感の低さからくる「不機嫌」。 ・「自分は認められていない」「みんなにわかってもらえない」など承認欲求が満たされないことから発生する「不機嫌」。 ・自分の気持ちや考えをうまく言語化したり、周囲に伝えたりすることができないため、自分の気持ちを察してもらうための手段としての「不機嫌」。 ・自分の感情のコントロールがうまくできず、相手に八つ当たりをしたり、嫌味を言ったりすることでストレスを発散しようとするための「不機嫌」。 などなど、フキハラにはさまざまな原因があります。