義理の両親と「二世帯住宅」を夫が検討しています。うまくやっていけるか不安なので、トラブルが起きるポイントを事前に知っておきたいです。
二世帯住宅は建築費も安くすむだけでなく、相続税の軽減が期待できるなど、さまざまなメリットがあります。一方で「二世帯住宅」で暮らし始めた後に不満を感じたり、トラブルになったりするケースも多いようです。 そこで本記事では「二世帯住宅」で暮らすうえで、もめやすい費用負担の問題や生活上のトラブルをご紹介します。考えられるリスクを想定し、建築前に対策を考えておきましょう。
二世帯住宅は超危険!? 平均相場と内訳
二世帯住宅には、以下のような3つの居住形態があります。 ・完全同居型…玄関やリビング、キッチン、浴室など住まいのほとんどの部分を共有するタイプ ・部分共有型…玄関やリビング、キッチン、浴室など住まいの一部のみを共有するタイプ ・完全分離型…共有スペースを持たず、それぞれの世帯がすべて完全に独立しているタイプ 建築時に合わないタイプを選んでしまうと、その後の毎日の生活が苦痛になるかもしれません。予算もあるかもしれませんが、将来的にどのような生活がしたいのか、お互いに十分話し合ってから建築を決めましょう。 【2世帯住宅に最低必要な面積】 例えば親世代夫婦2人、子世代夫婦2人、孫2人の6人家族で考えてみましょう。 国土交通省が定めている居住面積の基準は、以下のようになります。 ・親世帯 夫婦2人:最低必要面積30平方メートル(約9坪)~戸建住宅75平方メートル(22.7坪) ・子世帯 夫婦2人+孫2人:最低必要面積50平方メートル(約15.1坪)~戸建住宅125平方メートル(37.8坪) ※居住に必要な面積合計 80~200平方メートル 【建築工事費の全国平均は?】 国税庁が公表している「地域別・構造別の工事費用表(1m2当たり)【令和6年分用】」によると、木造住宅の1平方メートル当たりの建築工事費は、全国平均で20万7000円です。 この金額で計算した建築工事費は、次の金額になります。 面積合計×1平方メートル当たりの建築費=合計建築工事費 80平方メートル×20万7000円=1656万円(最低必要と思われる面積の価格) 200平方メートル×20万7000円=4140万円(豊かな住生活の実現に必要と思われる戸建住宅の面積) ※建築工事費:1656~4140万円 二世帯住宅の建築工事費は、全国平均で約1656万~4140万円が目安といえそうですが、完全同居型では設備費が安くなりますし、施工するメーカーによってもかなりの価格差が生じることもあり得ます。 また工事費だけでなく、登記費用や税金なども必要です。トータルでいくら必要になるのかを確認して、費用負担を必ずはっきりさせておきましょう。