【ボクシング】新王者となった矢吹正道、一夜明けても「ライトフライ級ではやらない」
ボクシングIBF世界ライトフライ級新王者となった矢吹正道（32＝LUSH緑）が激闘から一夜明けた13日、名古屋市内のホテルで会見に臨んだ。 12日に愛知県国際展示場で行われたタイトルマッチで前王者シベナティ・ノンシンガ（25＝南アフリカ）から3度のダウンを奪い、9回1分50秒TKO勝ちした。WBCのベルトを失った22年3月19日以来、938日ぶりの王座返り咲きを果たした。 「（世界王座奪還の）実感はないけどホッとしてます。勝因は左ジャブ。自分はジャブ得意なんで、中間距離なら絶対に負けないと自信持ってやった」と激闘を振り返った。 注目は今後の動向。前日の試合後もライトフライ級での試合はやらないと宣言し、フライ級への転向か世界王者のまま引退の2択を示唆していた。この日もあらためて「ひとつ言えることはライトフライ級ではやらない」と明言した。 最大のターゲットとしてWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ（米国）戦を熱望した。「自分とかみ合うと思う。階級もあるし、現状では4－6で向こう（が有利）でしょう。自分が負けると思われている方が燃えるんで。勝てる相手と言われるとモチベーションが低下する。やるとしても残り数戦なんで。モチベーションがすべて」と語った。 しばらくは休養にあて「ボクシングがやりたいと思うまでゆっくりしたい」と言いながら、「水曜日（16日）にはジムに行きますけどね」。将来のビジョンも自らのジム開設を明かした。2階級制覇へ進むのか、別の道を歩むのか。今後の選択は時間をかけて決断する。【実藤健一】
