米債務持続性、金融安定への最大リスク インフレ懸念後退=FRB報告
[ワシントン 22日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が22日、半期に一度の金融安定報告を発表した。市場関係者への調査では、金融セクターの安定を脅かす最大のリスクとして、米債務の持続性が指摘された。前回4月の報告書でトップだった「持続的なインフレ」リスクは後退した。 FRBは「米債務の持続可能性に対する懸念が最も多く挙げられたリスクだった」と指摘。「国債発行の増加が民間投資を締め出す、もしくは景気後退時の政策対応を制約する恐れがあることが指摘された」とした。 景気後退および世界貿易戦争の可能性も、懸念事項の上位に浮上した。FRBは「今回の調査ではとりわけ世界貿易のリスクが挙げられた」とした。回答の中には「関税障壁が報復的な保護主義政策を促し、世界貿易の流れに悪影響を及ぼすことでインフレに新たな上昇圧力をかける可能性がある」、「世界貿易の悪化は経済活動を抑制し、景気後退のリスクを高める可能性がある」といった指摘があったという。