【プレビュー】中日ドラゴンズ中田翔に本拠地で一発は生まれるか、横浜DeNAベイスターズ度会隆輝に注目ほか | セ・リーグ | プロ野球
4月2日~4日に開催されるセ・リーグ開幕カードの見どころを紹介。
中日ドラゴンズ vs 読売ジャイアンツ
12球団で唯一まだ勝ち星のない中日。2年連続最下位の屈辱を晴らすシーズンにするためにも、本拠地開幕戦はファンに初勝利を届けたい。今カードのキーマンは、新加入の中田翔で決まりだ。昨季、12球団ワーストの71本塁打に終わった貧打解消の切り札として加わった中田は、ヤクルトとの開幕カードでさっそく2本塁打と期待された長打力を発揮。シーズン20本塁打以上を過去に9度記録したパワーは、やはり伊達ではない。果たして中田は神宮球場よりも広く、投手有利と言われるバンテリンドームでも柵越えを放つことができるのか。昨年までのチームメイトと対峙するという意味でも、背番号「6」の打席から目が離せない。 一方の巨人は開幕から2試合連続で阪神に完封勝ちするなど、2勝1敗と順調な滑り出し。球団創立90周年の節目の年での優勝を目指し、さらなるスタートダッシュを決めたいところだ。昨シーズン、15勝1分け9敗と大きく勝ち越した中日との初戦は、プロ4年目の山﨑伊織がマウンドに上がる。抜群の野球センスから“桑田二世”の呼び声高い25歳は、自身初の2桁勝利となる10勝を挙げてブレイクした2023年に続き、今季はさらなる飛躍が期待される年。昨季は中日を相手に2先発で2勝と相性が良く、大事な今季初登板を白星で飾れるか。また、登板した2試合では計5打数で2安打とバットでも本家・桑田を彷彿させる働きを見せており、投球はもちろん、打席も要注目だ。
阪神タイガース vs 横浜DeNAベイスターズ
“アレンパ”を狙う2024年は、巨人を相手に1勝2敗という悔しい船出となった阪神。特に打線は3試合で計5得点に終わっており、今カードでの発奮が待たれる。そして何と言っても注目は、先発マウンドを託された村上頌樹。昨季、彗星のごとく登場した右腕は、開幕からセ・リーグタイ記録となる31イニング連続無失点というセンセーショナルな活躍でその名を轟かせると、勢いそのままに防御率1.75で最優秀防御率を獲得し、オフにはセ・リーグ史上初となる新人王とMVPをダブル受賞した。DeNA戦でも5登板で防御率2.16と好投していたが、打線の援護に恵まれず、セ・リーグ球団では唯一勝てなかった相手とあって、本人も勝ち星に対するこだわりは強いはず。自身の今季初登板でもある一戦で、実質“2年目のジンクス”の声を吹き飛ばすピッチングを披露することができるか。 その村上を擁する阪神の豪華先発投手陣に対し、ゴールデンルーキーの度会隆輝がいかなるバッティングで応戦するかは、両軍のファンならずとも注目したいポイントだ。かつてヤクルトで活躍した博文氏を父に持つ度会は、オープン戦で新人では2014年の井上晴哉(ロッテ)以来となる首位打者(.434)に輝き、開幕スタメンの座をゲット。1番ライトで出場すると、第2打席でプロ初安打となる同点3ランをたたき込み、オープン戦の打撃がフロックでないことを証明してみせた。翌日の試合でもライトスタンドへライナーでアーチをかけるなど、早くも新人王の声が囁かれる度会。独特な雰囲気に包まれる阪神の本拠地開幕シリーズでも、走攻守にはつらつとしたプレーを期待したい。