【阪神JF】キャリア2戦で前走アルテミスS1着とマイナス要素なし ブラウンラチェット本命
キャリアと前走レースが重要
2024年12月8日に今年は京都競馬場で行われる第76回阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神JF)。1991年に牝馬限定戦になって以来、初の京都開催となるが、いつも通り過去15年の成績を基に傾向を探っていく。 【阪神ジュベナイルフィリーズ2024 推奨馬】前走は二冠牝馬に匹敵!勝率50%データ該当で盤石 メイデイレディも解説(SPAIA) ☆所属 美浦所属馬6勝(15連対)、栗東所属9勝(15連対)。東西とも連対数は同じだが、出走頭数は美浦が栗東の半分以下。連対率、複勝率は美浦組が大きく上回っている。 ☆キャリア 勝ち馬が出ているのは、キャリア1~3戦、連対馬が出ているのはキャリア5戦まで。このうち、キャリア2戦から8頭の勝ち馬が出ており、また全ての率でトップとなっている。 ☆前走クラス 多くの路線から勝ち馬が出ているが、未勝利と地方を使ってきた馬は1頭も馬券に絡んでいない。 ☆出走馬の主な前走レース 2頭以上の勝ち馬を出しているのは、アルテミスSとファンタジーSだけ。この2レースの比較だと、アルテミスSに軍配。GⅢ時代だけなら勝率16.7%、複勝率36.7%で強いデータとなっている。またサンプル数が少なく、参考になるが新潟2歳Sや札幌2歳Sからも好走馬が出ている。 ☆前走着順 連対馬30頭中22頭が前走1着。勝ち馬15頭は全て前走2着以内だった。前走3、4、5着馬から勝ち馬が出ておらず、前走6着以下だと連対馬もいなくなる。 ☆前走着差 前走1着馬が2着馬につけた着差を調べてみると、0.3秒差以上で勝った馬の方が、0.2秒差以下で勝った馬より好走率が高いことが分かった。 ☆前走人気 前走1番人気だった馬は、他の人気の馬に比べて好走率が高くなっている。 ☆その他 他に気になったデータは前走距離。前走1200mだった馬は1頭も馬券に絡んでいない。
近年のトレンド アルテミスS組を重視
阪神JFのデータをまとめてみよう。 【好走率アップ】 A「美浦所属馬」 B「キャリア2戦」 C「前走アルテミスS」 D「前走0.3秒以上勝ち」 E「前走1番人気」 【勝ち馬なし】 F「キャリア4、5戦」 G「前走3~5着」 【連対馬なし】 H「キャリア6戦以上」 I「前走未勝利戦or地方」 J「前走6着以下」 K「前走1200m」 今年はアメリカからメイデイレディが参戦。予備登録があった時点では「いつもの冷やかしかな」と気にしていなかったが、まさか本当に参戦してくるとは思わなかった(関係者の皆様、ゴメンナサイ)。阪神JFに外国馬が出走するのは初めてだ。 データ予想をするうえでは全く未知となるが、ひとまずプラスデータはなく、勝ち馬が出ていないF「キャリア4、5戦」に該当。この点からもひとまず今回は見送りとしたい。 今回もJRA所属馬同士の争いとみる。まずプラスデータを3つ持ち、マイナスデータなしはコートアリシアン(ABE)と、ブラウンラチェット(ABC)の2頭だけ。 今回、プラスデータAからEの中で、より勝率の高いデータはC>D>E>B>Aの順番。上記2頭の比較だと、「C」を持つブラウンラチェットの方が優位。よって◎ブラウンラチェット、○コートアリシアンの順とする。 ブラウンラチェットが走ったアルテミスSの勝ち馬は、ここ5年で6、1、1、11、不出走。4戦2勝なら上々だ。一方、コートアリシアンはキャリア2戦で新潟2歳Sからのぶっつけ本番。これは昨年の1着馬アスコリピチェーノ、2013年の2着馬ハープスターと同じパターン。 ただし、アスコリピチェーノもハープスターも新潟2歳Sを勝ち2戦2勝で出走したのに対し、コートアリシアンは新潟2歳Sで2着。この違いがどう出るのか、注目したい。 3番手以下はプラスデータ2つ、マイナスデータなしの馬からピックアップする。該当するのは、ティラトーレ(AD)、テリオスララ(AD)、ミストレス(BC)、ミーントゥビー(AD)の4頭となる。 このうちティラトーレは抽選対象で注意が必要。残った3頭は相手候補としてプラスデータを複勝率順に並べる。順番はC>E>D>A>Bとなる。 ただ1頭「C」を持っているミストレスが3番手。テリオスララとミーントゥビーは同じ「AD」なので別角度から見ていく。 テリオスララは前走が京都、ミーントゥビーは前走が東京。前走京都組の【5-4-2-103】に対して前走東京組は【8-8-10-57】。東京組の方が馬券に絡む確率が高くなっている。よって△ミーントゥビー、×テリオスララとする。 ◎ブラウンラチェット ◯コートアリシアン ▲ミストレス △ミーントゥビー ×テリオスララ 注ティラトーレ 《ライタープロフィール》 門田 光生(かどた みつお) 競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。 今週の園田では、ファン投票レースの「園田金盃」が行われます。園田で最も賞金が高い一戦(交流重賞を除く)。本来、同じファン投票レースである「宝塚記念」や「有馬記念」は、もっと賞金が高くてもいいような気がしますが……。個人的に、有馬記念はジャパンカップより賞金が高くなった方がいいと思っています。
門田 光生