「ジェンダー、夫婦別姓など議論されだしてから、ますます出生率が下がった気がする」徳島県小松島市長のアンケート回答に女性団体などが抗議
共同通信が全国の首長を対象に実施した選択的夫婦別姓への賛否を問うアンケートを巡り、小松島市の中山俊雄市長の回答に県女性協議会などから抗議の声が上がっている。協議会は14日、市長宛ての「ジェンダー平等施策推進への要望書」を市に提出した。 牟岐町議、けが療養で長期欠席 満額報酬に疑問の声 識者「ルールづくりを」 アンケート結果は徳島新聞が9月16日付1面で報道した。中山市長は選択的夫婦別姓制度への考えをただす質問に「ジェンダー、夫婦別姓など議論されだしてから、ますます出生率が下がった気がする」と答えた。 この回答について要望書では「事実に反しており、誤った認識」と指摘。出生率低下の原因として古い家族観や若者世代の経済問題などがあるとして「ジェンダー課題について正しい認識を持ち、女性の人権を尊重する市政へとかじを切ってほしい」と求めている。 協議会のメンバーが市役所を訪問。市長が不在だったため、要望書は秘書広報課に預けた。坪内奈津子会長(79)=勝浦町久国=は「協議会として改めて市長と会って考えを聞きたい」と話した。 ドメスティックバイオレンス(DV)の防止活動に取り組む市民団体「パープルシードあなん」代表の青木浩次さん(65)=阿南市向原町=は10月までに3回、小松島市のウェブサイトから市長の回答の意図を問う質問を送った。市人権推進課から回答があったものの、市の取り組みを列挙するにとどまっていたという。青木さんは「市長は自身の考えについて説明する必要がある」と訴えている。