“目線でだます”クロスと見せかけシュート 卒業後はベルギー吉永夢希 ベスト8で涙「いい報告ができるように頑張りたい」
◇第102回全国高校サッカー選手権大会 準々決勝 近江4-3神村学園(4日、浦和駒場スタジアム) 【トーナメント】高校サッカーベスト4決定 市立船橋、青森山田、近江、堀越が国立へ 神村学園(鹿児島)は近江(滋賀)に逆転負けでベスト8敗退、大会屈指のタレント集団の全国制覇の夢はついえました。それでもこの試合、中心選手たちが活躍。中でも世代最高峰のサイドバック、吉永夢希選手(3年)は卓越した技術が光るスーパーゴールを見せました。 卒業後はベルギーのヘンクへ。23年11月のU-17ワールドカップにも出場している吉永選手は1-1の同点で迎えた前半22分。左サイドをタイミングよく駆け上がると、ボールをコントロール。ゴール前に入る味方選手に視線を送ると、近江の守備陣も警戒。しかし次の瞬間、選択したのはシュート。目線をフェイントにし、ニアサイドへ蹴った意外性のあるボールに相手GKの反応が遅れると、そのままネットに吸い込まれました。 誰もがクロスだと踏んだほとんど角度のない位置からのゴール。吉永選手は「相手GKがクロスと読んでいたように見えたので、シュート打ってみようと意識していました。1回シュートを打ったらクロスが効いてくると思ったので打ちました」と話しました。 今回は悔しい逆転負けで、高校サッカーを終えた吉永選手。この3年間については「人としても成長させてもらいました。最後、神村学園に“日本一”の恩返しをできなかったけど、次にプロの舞台があるので、ベルギーで活躍して神村学園にいい報告ができるように頑張りたい。いち早くトップチームに出て、A代表になれるように頑張りたい」と、次なるステージを見据えました。