バレーJTが令和最初のVリーグ女王 吉原知子監督「心強い選手たちになった」
芥川「優勝できたのはみんなの頑張りのおかげ」
「セミファイナル」直前に中心として引っ張ってきたレフトエースの田中(瑞稀)が突発的なけがで出場できないピンチにはジャスティスがセミファイナル、ファイナルと代わって入り、途中からは橘井友香がチームを支え逆転勝利へと導いた。 「出られなくてもみんなを元気づけたり励ますのが自分の役割だと思って。チームが勝つことが一番だから素直にうれしいです」と田中は話した。 セッターの籾井の後ろには常に経験豊富な先輩セッターの田中美咲や柴田真果がいて、試合中や練習のときにも支えていた。「籾井がここまでやれているのは田中や柴田がいるから」と吉原監督。「自分がダメなときに出てきてくれて、田中選手には心の面で支えてもらいました」と籾井。柴田は最後にサービスエースを2本決め、チームを優勝に導いた。 「優勝できたのはみんなの頑張りのおかげ。つらいときも苦しいときもどんなときも一緒に諦めずに戦い続けてくれた結果です」と芥川。 「苦しいときにユニフォームを着られていない人の気持ちを思い出して、その人のためにも勝ち切りたいと思ってやっていました。全員が日本一になりたいという思いでやってきたので成果が出てうれしいです」と林も話した。
「心が変わればプレーも変わるよね」
「バレーボール自体を理解して、それをコートで表現できるようになったかなと。選手たちには人としての成長も要求してきた。『心が変わればプレーも変わるよね』と。そういうところも変わってきたかな」と吉原監督はいう。 選手時代には日立、ダイエー、東洋紡、パイオニアとすべての所属チームで優勝を経験し、「優勝請負人」としてJTに招かれた吉原監督がついに優勝を呼び寄せた。 芥川は「私もチームの変化を見てきました。吉原監督と出会って自分自身も変わりましたし、優勝までさせてもらえて本当に感謝しています。次のいい景色も一緒に見ていきたい」とうれしそうに目を細めた。