【スクープ!】日本の軍事拠点「馬毛島」を中国国有企業が買収しようとしていた
日本防衛の要「馬毛島」
中国が狙うのは沖縄だけではない。かつて、中国が大金を積んで買おうとした日本の小島があったことをご存知だろうか。 【写真】こんな北朝鮮、見たことない…!写真家が29年間撮り続けた「凄すぎる光景」 鹿児島県、馬毛島。 鉄砲伝来の地・種子島から船でおよそ40分、鹿児島県南部に馬毛島はある。面積は約8、全周は16kmという小さな無人島がいま、日本の国防を担う最重要地点の一つに数えられている。防衛省関係者が語る。 「中国、台湾を見渡せる馬毛島は、対中国における最前線と呼べる場所です。そのためアメリカ空母艦載機の離着陸訓練地となる予定です。日米両国が防衛の要の島としてとらえているのです」 政府は昨年1月から馬毛島での自衛隊基地設置工事を着工。'30年3月の完成を目指している。
自費150億円で島を改造
今でこそ日本国旗がはためく馬毛島だが、かつては民間企業の思惑に翻弄された「いわくつきの島」だった。地元紙記者が語る。 「馬毛島は'70年代に当時の平和相互銀行がレジャー施設建設のために買収しました。しかし、オイルショック後の不景気により計画は頓挫しています。その後は核燃料廃棄物処理場や自衛隊が使用するレーダー基地としての有効利用が検討されましたが、いずれも実現していません」 '80年代には平和相互銀行がレーダー基地建設を巡り、政界へ20億円のばら撒きを行っていた疑惑が浮上。国会議員を巻き込んだ「馬毛島事件」へと発展し、同行は島を手放さざるを得なくなった。 「そこで手を挙げたのが遠洋マグロ漁船乗りから身を興し、建設会社を経営していた鹿児島出身の立石勲氏でした。'95年に立石氏が島を4億円で買い取り、以降は自身が代表を務める開発会社『タストン・エアポート』が所有者となっていました」(前出・地元紙記者) この立石氏こそ、日米中を巻き込んだ島の買収合戦の中心にいた人物だ。馬毛島関係者が続ける。 「立石氏はこの島が日本の防衛基地の要になると睨み、自身で島を改造。何もなかった島に滑走路まで作り上げた。その費用は少なくとも150億円以上。関係先から融資や借金を重ねて工事費用に充てていました」 なぜそこまでして立石氏は島の造成に心血を注いだのか。理由とされるのが日本政府への売却だ。 「立石氏は馬毛島を日本政府に買ってもらえると思った。そのため、工事と並行して政府筋への売り込みを盛んに行っていました。時を経て'11年、日米の担当閣僚による二国間協議『2+2』(外務・防衛担当閣僚会合)で初めて馬毛島が離陸訓練の候補地に浮上。国は40億円程度での購入を検討していたが、立石氏からすれば許容できる数字ではなく、金額交渉が難航していた」(前出・防衛省関係者) 後編記事『中国はどのように日本の安全保障を切り崩してくるのか…その一例をあげよう』へ続く。 「週刊現代」2024年12月7・14日合併号より
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