「精子を凍結保存しておきますか?」ーーがん治療後に2人目を授かった男性がん患者が描く、自分と家族の「これから」
2020年に開業。がん患者が働き続けられるようにサポートしたり、障害年金の受給手続きを代行したりする。自身の経験を生かした情報発信にも積極的だ。 「ぼく自身が、治療と仕事の両立に苦労したんです。がん患者も障害年金を受け取れると教えてくれたのは、患者会で知り合った肺がんの患者さんでした。また、社労士は労働法の専門家なので、働き続けたい人がいかにして会社をやめずにすむかといった相談にものりたい。2人の子どもを育てるためにも、事務所を軌道にのせなきゃという責任感が芽生えています」
---- 古川雅子(ふるかわ・まさこ) ノンフィクションライター。栃木県出身。上智大学文学部卒業。「いのち」に向き合う人々をテーマとし、病や障がいを抱える当事者、医療・介護の従事者、科学と社会の接点で活躍するイノベーターたちの姿を追う。著書に『きょうだいリスク』(社会学者・平山亮との共著、朝日新書)。