【とっておきメモ】DeNAオースティン、闘病中の実母、義母に届け「励ますため」ピンク色グリップ
<日本シリーズ:ソフトバンク0-5DeNA>◇第4戦◇30日◇みずほペイペイドーム 「SMBC日本シリーズ」第4戦で、DeNAタイラー・オースティン外野手(33)がシリーズ第1号を放った。4回1死、ソフトバンク先発の石川から右越えに先制ソロ。左足甲の打撲で第2戦を欠場したが、第3戦から「4番DH」で復帰し、負ければ王手をかけられる一戦で、貴重な1発を放って主導権を引き寄せた。7回2死満塁でも左前適時打と主砲の役目を果たした。チームは5-0で2連勝を飾り、対戦成績を2勝2敗のタイとした。 ◇ ◇ ◇ オースティンはチーム思いと同時に家族思いな男だ。練習用バットにはシーズン開幕からピンクのグリップテープを巻いてきた。明確な意味がある。実母と義母がともに乳がんと闘病中で「母と義理の母を励ますためにピンクにしてます。勇気づけられたらと思ってます」と乳がんの啓発運動として知られるピンクリボン運動にちなんだものだった。 現在はピンク色グリップテープが置いてある2軍施設DOCKを訪れる暇がなく、白や緑のグリップを巻くが、2人への思いは変わらない。アメリカにいる母とは毎日電話で近況を聞き、義母も日本シリーズ第2戦までは妻とともに日本で観戦した。「家族と話すと励まされます」と愛情という名のエネルギーをもらって、大舞台での活躍につなげた。【DeNA担当 小早川宗一郎】