V2防衛の王者中嶋一輝「ガンガン来ると思ったが…来なかった」ワンパンの左「手応えあった」
<プロボクシング:フェニックスバトル126大会>◇12日◇東京・後楽園ホール◇日刊スポーツ新聞社後援 東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦で、同級王者中嶋一輝(31=大橋)が「ワンパン決着」で2度目防衛に成功した。同級6位の辰吉寿以輝(28=大阪帝拳)の挑戦を受け、左フック一撃でダウンを奪い、2回2分13秒、レフェリーストップによるTKO勝利。中嶋は「打ったパンチがたまたま当たって良かった。(左フックの)手応えはありました。落ち着いていれば倒せる時に倒せると思っていた」と自信の表情を浮かべて振り返った。 1回から中間距離で辰吉と出方をうかがった中嶋は「僕の想定ではガンガン来ると思ったが、来なかったのでいつも通りに。遠めの距離で戦って飛び込んでいこうと思った」と右ジャブでけん制しながら自らのパンチが入る距離まで迫った。2回、力強いステップからの左フックで仕留め「左ボディー(ストレート)で下を意識させた。下を見ながら上(顔面)が当たりました。当たれば倒せると思っていた」とキッパリ。中嶋本人も納得という作戦通りの展開だった。 現在、世界ランキングはWBA12位、WBC14位。中嶋は「これは通過点なので世界(王座)に向けて頑張っていきたい。自分は対戦相手を倒していくだけ。あとは(大橋秀行)会長にお任せしています」と一任している。現在、世界スーパーバンタム級は同じ年齢で同門の井上尚弥(31=大橋)が4本のベルトを独占している。大橋会長は「防衛を続けていけばランキングが上がる。今は焦らないのが1番。練習の良さが試合に出てくるようになってきた」と評価していた。