窒化アルミニウム系の次世代パワー半導体デバイスの作製に成功 名大と旭化成
半導体の特性を調べたところ、電界をかけたときに壊れる強度を示す「絶縁破壊電界強度」はシリコンカーバイドや窒化ガリウムの約2倍と、耐圧性に優れていた。電流を流すと発光し、電流と電圧の関係を示す電流-電圧特性も良い値を示した。このような良好な特性を持つ半導体が実用化すると、電力変換の損失が少なくなるため、現在流通している製品よりも大幅な省エネが期待できる。その結果、携帯電話の基地局やレーダー、通信衛星といった次世代通信に応用する道が開ける。
天野教授は「再生エネルギーや高電圧での交流電力送電システムなど、電力網への応用を模索したい」と話している。成果は2月26日、米国電気電子学会「トランザクションズ オン エレクトロン デバイスズ」電子版に掲載された。
◇4月5日追記 本文の一部を訂正しました。 7段落目) 誤「電流を流すと発光し、電流と電圧の差を示す電流-電圧特性も良い値を示した。」 正「電流を流すと発光し、電流と電圧の関係を示す電流-電圧特性も良い値を示した。」