開国迫る「黒船」水野+ドゥカティに絶対王者がもう一段ポテンシャルアップ!~全日本ロードレース第2戦 モビリティリゾートもてぎ大会
決勝レース2:開幕戦から3戦連続同じ顔ぶれの表彰台
明けて日曜朝のウォームアップ走行でも、中須賀→水野→岡本の順。決勝レースでは、中須賀がホールショットを獲得し、水野、岡本が続きつつ、またも混戦模様となりながら野左根も長島も津田もトップ集団へ。4コーナーをクリアする頃には岡本が先頭、しかし5コーナーで野左根がトップに立つと、2番手以降は岡本→長島→中須賀→水野というTOP5のオーダー。しかし2周目のV字コーナーで転倒者があり、3周目の1コーナーでも多重クラッシュがありマシンが炎上し、レースは赤旗中断。周回数は変わらず20周でリスタートすることとなった。 リスタートでは、中須賀がホールショットを獲得し、野左根、岡本が続いて津田、水野、長島といったオーダー。1周目からスパートする中須賀、岡本がこれを追い、野左根と長島がポジション争いをしながら、水野は5番手あたり。この間にも中須賀がぐんぐん2番手以降を引き離そうという展開となっていく。 中須賀のハイペースについて行けるのは岡本のみで、やや離れて野左根、長島、水野がセカンドグループ。特に打倒中須賀が期待された水野は、セカンドグループに埋もれながら、3番手に上がったのは3周目。しかし、この時点でトップをいく中須賀との差は2秒以上。このまま中須賀と岡本もペースを落とさないまま、水野のペースアップも及ばず。レースは中須賀と岡本、2台のヤマハファクトリーレーシングのトップ争いに焦点が当たって行く。 中須賀と岡本の差はつねに2~3車身。この位置でふたりはほぼ同じタイムで周回を重ね、3番手の水野がその10秒ほど後方で単独走行。トップ争いはラスト5周あたりで岡本がジリジリ遅れ始め、テールtoノーズのトップ争いは、最終的に1秒839の差で中須賀が優勝! 2位に岡本、3位に水野が入った。 中須賀はこれで開幕3連勝。岡本、水野が表彰台に並んだが、開幕戦から3レース続けて、この3人だけが表彰台に上っているというJSB1000クラスとなっている。 「なんとか中須賀さんについて行けましたが、昨日より少しはタイムが近づいたとはいえ、仕掛けるポイントを作れなかったし、勝負に出られる自分の強みを出せませんでした。完全に負け、最後には引き離されてしまうという、反省だらけのレースになってしまいました」(岡本) ドゥカティの全日本ロードレース初優勝、ダンロップタイヤの11年ぶりの全日本ロードレース優勝が期待されるなか、さらに強さを見せつけている「絶対王者」中須賀克行。敵が強ければ、自分もさらにレベルアップするというV12チャンピオンの凄みを見せつけられたレースとなった。 「ストレートスピードがモノをいうもてぎのレイアウトで、水野もかなり中須賀に近づいて、正直言って優勝も見えるかな、というレースでしたが、まだまだチャンピオンの壁は高いね」とは、DUCATIチームカガヤマの加賀山監督。 チームメイトの岡本、「黒船襲来」水野、そしてダンロップタイヤの長島という敵のスピードを受け止めて、さらに高い壁であり続ける中須賀。今シーズンのJSBはこんなに面白い! 全日本ロードレース第3戦は5/25-26、宮城県・スポーツランドSUGOで行なわれる。 文/写真:中村浩史
Webikeプラス編集部
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