上司から職場の「LINEグループ」に入るように言われました。休日も「上司の連絡」に返信する必要があるようですが、これって違法じゃないんですか? 連絡を気にして休んだ気になれないと思います…
業務連絡や情報共有にLINEなどのチャットツールを使う会社は少なくありません。正しく使えば業務効率が上がる一方で、休日中であっても返信を強要する職場もあるようです。休みの日にまでLINEの返信を求められ、休日でも休んだ気になれないと感じる人もいるのではないでしょうか。 本記事では、休日であっても上司のLINEに返信しなければならないのか、LINEグループに入るよう指示することに問題がないのかを解説します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
LINEでの業務連絡自体は違法にはならない
LINEを業務連絡に使うこと自体は違法ではありません。プライベートのLINEを聞くことが直ちにパワハラに当たるかといわれると、それも違います。 業務時間外のLINEによる業務連絡であっても、単なる情報共有のようなものであれば違反とはなり得ないでしょう。適切に使えば会社内のグループLINEで連絡を取り合うことに問題はないのです。
休日中のLINE返信強要は違法 労働時間とみなされる可能性もある
会社によっては、「休日でも仕事関係のLINEにはすぐに反応しろ」と指示される場合があるかもしれません。これは違法となる可能性がある行為です。 労働基準法によると「使用者の指揮命令下に置かれたもの」は業務にあたり、企業は労働時間として賃金を支払わなければいけません。会社や上司の指示により、LINEで返信しているので、労働時間と解釈される可能性があるわけです。 また会社や上司に指示されたことによる、「常にLINEに返信できる状態」は手待ち時間と考えることもできます。 手待ち時間とは「使用者の指示があった場合には即時に業務に従事することを求められており、労働から離れることが保障されていない状態」のことを指し、労働時間として扱わなければなりません。 常にLINE返信という業務の準備をしている状態であるため、労働時間と解釈できる可能性があるのです。したがって、適切な賃金が支払われていないのであれば、休日に届いたLINEの返信義務はありません。