「西武1位は“まさか”の野手ではなく…?」「中日2位は“颯爽と現れた”地元の高卒スラッガー」ドラフト全指名予想《西武・中日・オリ編》
オリのお家芸、下位指名の「社会人探し」
5位・宮崎竜成(二塁手・ヤマハ)、6位・竹田祐(投手・三菱重工West)。さあ、今年もオリックスのお家芸「社会人探し」だ。投手で阿部翔太(2020年6位)、小木田敦也(2021年7位)、高島泰都(2023年5位)、古田島成龍(2023年6位)。野手なら、西野真弘(2014年7位)、山足達也(2017年8位)、小田裕也(2014年8位)に「ラオウ」こと杉本裕太郎(2015年10位)。地味な存在でも実戦力の高い社会人野球の選手を下位で指名して、貴重な戦力にしてきた「手腕」は、オリックススカウト陣の誇りとも言えよう。 パンチ力抜群の広角打法に俊足、そして堅実な守備ワークの宮崎竜成は、ベンチに置いておけば、一人何役もこなす。社会人3年目、満を持してのプロ入りとなる竹田祐は、履正社高→明治大とハイレベルでの経験値が高く、145キロ前後の速球にカットボール、カーブ、フォークなど多彩な変化球を交えて、力を押すことも、打者のタイミングを外すこともできる。来年の今ごろ、6勝、7勝しているかもしれない。とても「6位」の実戦力じゃない。 そして、もう1人社会人か……と思われた7位指名で、オリックスは高校生を挙げてきた。 西川歩(投手・山村学園)は鋭い角度のクロスファイアーとスライダー、チェンジアップで折り目正しい投球のできる左腕だ。捕手が構えたミットに70%前後の高い「コントロール率」できめて、ここ一番の場面ではキバをむける。左腕エース・宮城大弥をお手本にできるオリックスは、うってつけの環境に違いない。 <ヤクルト・楽天・広島編へ続く>
(「マスクの窓から野球を見れば」安倍昌彦 = 文)
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